「犬が寝てばかりいるけど大丈夫?」 「老犬がご飯を食べないで寝てばかりいるのは寿命が近いサイン?」 「起こしても起きないときは、どうしたらいい?」
愛犬がシニア期に入り、寝ている時間が増えると不安になりますよね。
結論から言うと、老犬が寝てばかりいること自体は、加齢による自然な変化の場合があります。成犬でも犬は人より長く眠る動物で、老犬になると18〜20時間ほど寝ることもあると言われています。
ただし、食欲がない、呼吸が苦しそう、反応が薄い、急に寝る時間が増えたなどの変化がある場合は、病気や痛みが隠れていることもあります。
この記事では、犬が寝てばかりいる理由、老犬で注意したいサイン、起こすべきタイミング、家でできるケアを、19歳の愛犬との暮らしの実体験も交えながらまとめます。
※獣医師さん監修記事、動物病院の解説、犬の睡眠や認知機能に関する研究論文などを参考にしながら、飼い主目線で分かりやすくまとめています。参照元はこちら。
この記事でわかること
・犬が寝てばかりいる主な理由
・老犬の睡眠時間の目安
・食欲がある場合とご飯を食べない場合の考え方
・病気を疑うサインと受診の目安
・寝ている老犬を起こしていいタイミング
・寝てばかりの老犬に家でできるケア
・「寿命が近いのでは」と不安な時の見方
犬が寝てばかりでも、まずは「老化による自然な変化」のことが多い
犬が寝てばかりいると心配になりますが、まず知っておきたいのは、犬はもともと睡眠時間が長い動物だということです。
成犬の睡眠時間は、1日12〜15時間ほどと言われることが多く、老犬になると18〜20時間ほど寝ることもあります。
人間の感覚で見ると「一日中寝ている」と感じますが、犬にとってはそれほど珍しいことではありません。
特に老犬は、体力や筋力が落ち、若い頃より疲れやすくなります。回復にも時間がかかるため、寝ている時間が自然と増えていきます。
うちの犬も、シニア期に入った頃から少しずつ寝ている時間が増えました。18歳ごろからは、本当に「寝るか、徘徊するか」という日がほとんどです。
若い頃のように遊びに誘っても反応が薄く、少し寂しく感じることもありましたが、本人にとっては体を休める大切な時間だったのだと思います。

老犬が寝てばかりでも様子を見やすいケース
寝てばかりでも、次のような様子があれば、加齢による変化として見守れることがあります。
・食欲がある
・水を飲めている
・排泄がいつも通り
・呼びかけると反応する
・起きている時間は表情がある
・散歩や好きな食べ物には反応する
・呼吸が苦しそうではない
・急激な体重減少がない
たとえば「犬が寝てばかりだけど食欲はある」という場合は、すぐに深刻な状態と決めつけなくてもよいケースがあります。
ただし、食欲があっても病気が隠れていないとは言い切れません。特に老犬は、体調不良を分かりやすく出さないことがあります。
「いつもより明らかに寝る時間が増えた」 「好きなものへの反応が鈍くなった」 「寝ている姿勢や呼吸がいつもと違う」
このような違和感がある場合は、早めに動物病院で相談しておくと安心です。
犬が寝てばかりで病気を疑うサイン
犬が寝てばかりいる時に注意したいのは、「寝ている時間」だけではありません。
大切なのは、寝てばかりいることに加えて、他の変化があるかどうかです。
次のような様子がある場合は、動物病院へ相談する目安になります。
・ご飯を食べない
・水を飲まない、または急に飲水量が増えた
・体重が減ってきた
・呼びかけても反応が薄い
・ぐったりしている
・呼吸が速い、苦しそう
・嘔吐や下痢がある
・歩き方がおかしい
・立ち上がれない
・寝相がいつもと違う
・大きないびきや苦しそうないびきがある
・夜鳴きや徘徊が増えた
・昼夜逆転している
老犬の場合、関節の痛み、内臓の病気、甲状腺などホルモンの病気、認知症、心臓や腎臓の不調などが背景にあることもあります。
もちろん、飼い主だけで原因を判断することはできません。
「年だから仕方ない」と思っていたら、実は痛みがあって動けなかった、ということもあります。気になる変化がある時は、できれば様子をメモしたり動画を撮ったりして、獣医師さんに見てもらうと伝わりやすいです。
寝てばかりに加えて震えがある場合は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。


老犬がご飯を食べないで寝てばかりいる時は要注意
老犬が寝てばかりで、さらにご飯を食べない場合は注意が必要です。
加齢によって食欲が落ちることはありますが、「食べないで寝てばかり」が続く場合、体調不良や痛み、内臓疾患、口の中のトラブル、認知症などが関係していることもあります。
特に、次のような時は早めに相談した方が安心です。
・いつものフードをまったく食べない
・好きなおやつにも反応しない
・水もあまり飲まない
・半日〜1日以上、明らかに食べない状態が続く
・嘔吐、下痢、呼吸の乱れがある
・ぐったりして起き上がらない
老犬は若い犬より体力の余裕が少ないため、食べない時間が長くなると一気に弱ってしまうことがあります。自己判断で長く様子を見すぎない方がいいと思います。
老犬がご飯を食べない時の対処法は、こちらでも詳しくまとめています。

「寝てばかり=寿命が近い」とは限らない
愛犬が一日中寝ていると、「もう最期が近いのかな」と不安になることもあるかもしれません。
ただ、寝てばかりいることだけで、寿命が近いとは判断できません。老犬は自然な老化でも睡眠時間が増えますし、寝ることで体力を回復している場合もあります。
一方で、寝てばかりに加えて、
・食べない
・水を飲まない
・呼吸が苦しそう
・反応が薄い
・体温が低いように感じる
・立ち上がれない
・排泄の状態が大きく変わった
といった変化が重なる場合は、状態がかなり悪い可能性もあります。
このあたりは、飼い主が一人で判断するには重すぎる部分です。
「寿命なのか、病気なのか」と悩む時こそ、かかりつけの動物病院に相談してみてください。
通院が難しい老犬なら、往診という選択肢もあります。犬の往診についてはこちらでまとめています。


寝ている老犬は起こしていい?基本はそっとしておく
老犬が気持ちよさそうに寝ている時は、基本的には無理に起こさないようにしましょう。
老犬にとって睡眠は、体力を回復する大切な時間です。何度も名前を呼んだり、触ったり、抱き上げたりすると、眠りを妨げてしまうことがあります。
特に、耳が遠くなった老犬は、急に触られるとびっくりすることがあります。目が見えにくい子や認知症の症状がある子は、驚いて混乱することもあります。
私も、寝ている愛犬を見て「息してる?」と不安になり、つい触りたくなることがありました。
でも、毎回起こしてしまうのは負担になります。
呼吸を確認したい時は、胸やお腹の動きを見る、鼻先にティッシュを近づけて揺れを見るなど、できるだけ起こさない方法で確認するようにしていました。
老犬を起こした方がいいタイミング
基本はそっと寝かせてあげたいですが、起こした方がいい場面もあります。
たとえば、
・ご飯や水をまったく口にしていない
・昼夜逆転して夜に眠れなくなっている
・排泄のタイミングを整えたい
・薬の時間がある
・長時間同じ姿勢で床ずれが心配
・明らかに体調が悪く、病院へ連れて行く必要がある
このような場合です。
起こす時は、いきなり揺さぶったり抱き上げたりせず、まずはそっと近づきます。
耳が遠い子には、声だけでは伝わらないこともあります。鼻先に手を近づけて匂いで気づかせたり、背中や肩のあたりにやさしく触れたりして、驚かせないように起こしてあげてください。

寝てばかりの老犬に家でできるケア
老犬が寝てばかりいる時は、「起こして動かす」よりも、寝ている時間が快適になるように整えてあげることが大切です。
寝床を見直す
寝ている時間が長くなると、同じ場所に体重がかかりやすくなります。
床が硬いと、関節や骨が当たりやすく、床ずれの原因になることもあります。体圧分散マットや、老犬用のベッドを使うと負担を減らしやすいです。
自分で寝返りができない子は、2〜3時間を目安に体位を変えてあげる方法もあります。ただし、痛みや持病がある場合は、動かし方を獣医師さんに確認しておくと安心です。
老犬の床ずれ対策はこちらでもまとめています。

水を近くに置く
寝ている時間が増えると、水を飲む回数が減ることがあります。
特に老犬は、のどの渇きに気づきにくくなる場合もあります。寝床の近くに水を置き、起きたタイミングで飲みやすいようにしておくと安心です。
水をあまり飲まない場合は、ウェットフード、ぬるま湯でふやかしたフード、犬用ミルク、茹で汁などで水分を補えることもあります。
老犬が水を飲まない時の対策はこちらです。

無理のない範囲で日光浴や外の刺激を入れる
老犬が寝てばかりいると、生活リズムが崩れやすくなります。
歩ける子なら、短時間でも外に出て匂いを嗅ぐだけで刺激になります。歩くのが難しい子でも、ペットカートで外の空気を吸う、窓辺で日光浴する、抱っこやスリングで少し外に出るなどの方法があります。
うちの犬も、歩ける距離はかなり短くなりましたが、外の匂いを嗅ぐ時間は気分転換になっているように見えました。
「散歩=たくさん歩く」ではなく、「少し外を感じる」くらいでも十分な日があります。
関節のこわばりを防ぐ
寝ている時間が長くなると、足腰がこわばりやすくなります。
起きた時に立ち上がりにくい、歩き出しがぎこちない、足に力が入りにくい場合は、滑り止めマットや介護ハーネスも役立つことがあります。
ただし、痛みがある子に無理なマッサージやストレッチをするのは避けたいところです。触ると嫌がる、鳴く、足を引くなどがあれば、まずは動物病院で相談してください。
老犬の足に力が入らない時の記事はこちらです。

寝てばかりの老犬と暮らして感じたこと
老犬が寝てばかりになると、飼い主側の気持ちも揺れます。
若い頃のように遊ばない。 名前を呼んでも反応が薄い。 ご飯と排泄以外はほとんど寝ている。 時々、寝息が静かすぎて不安になる。
そんな日が増えると、どうしても「もう長くないのかな」と考えてしまいます。
でも、寝ている愛犬の寝顔を見ているだけで安心することもあります。 静かに眠れているなら、それはそれで穏やかな時間です。
もちろん、病気のサインは見逃さないようにしたいです。食欲、呼吸、排泄、反応、歩き方は毎日見ておきたいですが、同時に、「寝てばかりになった愛犬」を悲しい変化としてだけ見なくてもいいのかなと思っています。
年齢を重ねた体で、今日も一生懸命に生きている。
そう思うと、寝ている時間も大切な時間に感じられます。

まとめ|犬が寝てばかりの時は「いつもとの違い」を見る
犬が寝てばかりいること自体は、必ずしも異常ではありません。
成犬でも犬はよく眠る動物で、老犬になると体力低下により18〜20時間ほど寝ることもあります。食欲があり、水も飲めていて、起きている時間に反応があるなら、加齢による自然な変化として見守れる場合があります。
ただし、
・ご飯を食べない
・水を飲まない
・呼吸が苦しそう
・反応が薄い
・急に寝る時間が増えた
・夜鳴きや徘徊がある
・歩き方や寝相がいつもと違う
このような変化がある時は、早めに動物病院へ相談してください。
老犬の変化は、「年のせい」と「病気のサイン」の境目が分かりにくいです。
だからこそ、普段のその子の様子を知っている飼い主さんの違和感は大切です。
寝ている時間が増えた愛犬に、無理に若い頃と同じ生活をさせる必要はありません。
今の体に合う寝床、水分補給、日中の小さな刺激、定期的な健康チェックを取り入れながら、できるだけ穏やかに過ごせる形を探していきましょう。
あわせて読みたい
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老犬が水を飲まない時の原因と対策

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老犬の床ずれ対策

老犬が寝たきりになったら

犬の往診とは?老犬にもおすすめな理由

参考文献・サイト
・マルカン PAGE|【獣医師監修】犬がずっと寝てるのは病気?平均睡眠時間や病気の可能性を解説
https://page.mkgr.jp/column/dog/202814/
・湘南ルアナ動物病院|【犬が元気ない・寝てばかり】考えられる原因と受診の目安とは?
https://ruana-ah.com/blog/1422/
・ワンペディア|シニア犬にとって快適な睡眠とは?寝床はどうしたらいいの【獣医師監修】
https://wanpedia.com/senior_sleep/
・ふぁみまる|【獣医師監修】老犬が起きない、ご飯も食べないでずっと寝てばかり!飼い主がとるべき行動は?
https://pet-tabi.jp/weblog/rouken-okinai/
・いぬのきもちWEB MAGAZINE|【獣医師監修】老犬が寝てばかりいるけど大丈夫? 対策や注意点を解説
https://dog.benesse.ne.jp/withdog/content/?id=62977/
・茶屋ヶ坂動物病院|犬が”ずっと寝てる”のは大丈夫?考えられる理由・要注意の症状とは
https://www.chayagasaka-ah.jp/media/dog/life/713/


