犬の看取りで後悔しないために|最期の前兆と家でできる準備

heaven シニア犬

犬の看取りについて考えるのは、とてもつらいことです。

まだ元気なうちは「そんなこと考えたくない」と思いますし、介護中であれば「今この子がいなくなること」を想像するだけで苦しくなります。

でも、犬と暮らしている以上、いつか必ずお別れの時は来ます。

だからこそ、怖がるだけではなく、いざという時に少しでも落ち着いて寄り添えるように、事前に一度だけ向き合っておくことは大切だと思います。

当記事では、犬の最期が近い時に見られる変化、看取りのために準備しておきたいもの、仕事や外出がある場合の考え方、そして後悔を少しでも減らすためにできることを、飼い主目線でお話しします。

動物病院や獣医師会、動物愛護相談センターなど信頼できる情報をもとにわかりやすくまとめていました。参照元はこちら

※この記事は、獣医師さんの診断や治療に代わるものではありません。呼吸が苦しそう、強い痛みがある、急激に状態が悪化したなどの場合は、早めに動物病院へ相談してください。

この記事でわかること

・犬の看取りで大切にしたい考え方
・犬の最期が近い時に見られる前兆
・最期に楽な姿勢や、家でできる環境づくり
・犬の看取りに向けて準備しておきたいもの
・仕事でそばにいられない時の考え方
・お別れ後に慌てないための段取り
・看取りで後悔を少しでも減らすためにできること

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犬の看取りで大切なのは「死なせないこと」ではなく「苦しみを減らすこと」

犬の看取りを考える時、どうしても「何とか長く生きてほしい」と思います。

もちろん、その気持ちは自然なことです。

でも、最期が近づいてきた犬にとって大切なのは、無理に食べさせることや、何日でも命を延ばすことではないと思います。

痛みが少ないこと。
苦しくないこと。
安心できる場所にいられること。
大好きな人の気配を感じられること。

こうした「その子にとっての穏やかさ」を守ることが、看取りではとても大切になります。

終末期ケアでは、治すことよりも、痛みや不安を和らげ、生活の質を保つことが重視されます。

家で看取る場合も、病院で最期を迎える場合も、正解はひとつではありません。

大切なのは、「うちの子にとって、今なにが一番つらくないか」を、かかりつけの先生と相談しながら考えることでしょう。

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犬の最期が近い時に見られる前兆

犬の最期が近づいてくると、体や行動に少しずつ変化が出ることがあります。

ただし、ここで紹介する変化が見られたからといって、すぐに亡くなるとは限りません。病気や一時的な体調不良でも似た症状が出ることがあります。

「いつもと違う」と感じたら、まずは動物病院に相談することが大切です。

食欲や水を飲む量が大きく減る

最期が近づくと、ごはんを食べる量が減ったり、好きだったおやつにも反応しなくなったりすることがあります。

水を飲む量が減ることもあります。

飼い主としては、食べてくれないことがとても不安で、「何か少しでも口に入れなきゃ」と焦ってしまいますよね。

ただ、体が弱っている時に無理に食べさせると、むせたり、吐いたり、かえって苦しくなることもあります。

食べられない状態が続く時は、強制給餌を続けるべきか、口を湿らせる程度でよいのか、点滴が必要なのかを、獣医師さんに相談しましょう。

老犬が食べられない、水を飲まない時の考え方は、こちらの記事でも詳しくまとめています。

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立てない・歩けない時間が増える

足腰が弱ってくると、自力で立ち上がれなかったり、トイレや水飲み場まで行けなくなったりします。

寝たきりに近い状態になると、同じ姿勢が続くことで床ずれの心配も出てきます。

この時期は、「歩かせること」よりも「楽な姿勢で過ごせること」を優先していいと思います。

・滑り止めマットを敷く。
・体を支えやすいハーネスを使う。
・水やトイレを近くに置く。
・寝返りを手伝う。

少しの工夫で、犬も飼い主さんも負担が軽くなることがあります。

寝たきり介護については、こちらも参考にしてください。

老犬が寝たきりになったら|床ずれ・排泄・食事・清潔・寝返りの介護まとめ
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呼吸が変わる

呼吸が浅くなったり、速くなったり、苦しそうに見えることがあります。

口を開けてハアハアする、横になれない、首を伸ばして呼吸する、胸やお腹を大きく動かしているように見える場合は、苦しさがある可能性があります。

呼吸の変化は、見ている側もとてもつらいです。

「これが最期なのかな」と不安になるかもしれませんが、呼吸の苦しさは医療的なサポートで和らげられる場合もあります。

呼吸が明らかに苦しそうな時は、できるだけ早く動物病院へ連絡してください。

反応が薄くなる・ぼんやりする

名前を呼んでも反応が弱くなる、目線が合いにくくなる、触ってもぼんやりしている。

そうした変化が見られることもあります。

この状態になると、「もう私のことが分からないのかな」と悲しくなるかもしれません。

でも、反応が薄くても、声やにおい、手のぬくもりを感じている可能性はあります。

いつものように名前を呼ぶ。
やさしく体に触れる。
「大丈夫だよ」「そばにいるよ」と声をかける。

それだけでも、犬にとって安心につながるのではないかと思います。

排泄の失敗が増える

体力が落ちると、トイレまで移動できなかったり、寝たまま排泄してしまったりすることがあります。

これは、しつけの問題ではありません。

体が思うように動かなくなっているだけです。

犬自身も、汚れたままになることは不快だと思います。おむつやペットシートを使いながら、できる範囲で清潔を保ってあげることが大切です。

ただし、オムツを長時間つけっぱなしにすると、かぶれや皮膚トラブルにつながることもあります。

オムツまわりのケアはこちらの記事も参考になります。

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犬が最期に楽な姿勢は、その子の呼吸と体の状態で変わる

「犬の最期はどんな姿勢が楽なのか」と気になる方も多いと思います。

基本的には、その子が自然に取りたがる姿勢を優先するのがよいと思います。

横向きで寝るのが楽な子もいます。
伏せに近い姿勢の方が呼吸しやすい子もいます。
心臓や呼吸器に不安がある子は、完全に横になるより、胸を少し起こした姿勢の方が楽な場合もあります。

大切なのは、無理に「この姿勢が正しい」と固定しないことです。

呼吸が苦しそうな時に横向きに寝かせると、かえってつらそうにする場合もあります。反対に、力が入らず倒れてしまう子は、クッションや丸めたタオルで体を支えてあげると安定しやすくなります。

見てあげたいポイントは、次のようなことです。

・呼吸がしやすそうか
・首や胸が圧迫されていないか
・同じ場所が床に当たり続けていないか
・暑すぎたり寒すぎたりしないか
・排泄物で体が汚れたままになっていないか

「きれいな姿勢」よりも、「その子が少しでも楽そうに見える姿勢」を探してあげることが大切です。

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犬の看取りに必要なもの

看取りの時期に入ってから慌てて準備するのは、精神的にもかなり大変です。

まだ少し余裕があるうちに、最低限のものだけでもそろえておくと安心です。

体を休ませるもの

まず必要なのは、楽に休める場所です。

・低反発マットや介護用ベッド
・洗えるタオルやブランケット
・体を支えるクッション
・滑り止めマット
・防水シーツやペットシート

寝たきりに近い子は、寝床の快適さがとても大切になります。

体が沈み込みすぎないこと、床ずれを防ぎやすいこと、汚れてもすぐ替えられることを意識すると扱いやすいです。

清潔を保つもの

排泄の失敗やよだれ、食べこぼしが増えることがあります。

・ペットシート
・犬用オムツ
・おしり拭き
・蒸しタオル
・ドライシャンプー
・使い捨て手袋
・ゴミ袋

全部を完璧にきれいにしようとしなくて大丈夫です。

老犬の看取り期では、「短時間で、負担なく、清潔を保つ」ことが大切です。

全身を洗うのが難しい場合は、お尻や口まわりなど、汚れた部分だけケアする形でも十分なことがあります。

体の負担を少なく清潔を保つ方法については、こちらの記事で紹介しています。

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水分や食事の補助に使うもの

食欲が落ちてくると、食器から食べたり飲んだりするのが難しくなることがあります。

・シリンジ
・浅い器
・流動食
・ウェットフード
・ぬるま湯でふやかしたフード
・口まわりを拭くタオル

ただし、飲み込む力が弱っている時に無理に口へ入れると、誤嚥のリスクがあります。

むせる、咳き込む、飲み込めない、口からこぼれるといった様子がある場合は、無理に続けず、獣医師さんに相談してください。

老犬に流動食が必要な時はこちらも参考になります。

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連絡先のメモ

いざという時は、頭が真っ白になります。

だからこそ、連絡先は紙やスマホのメモにまとめておくと安心です。

・かかりつけ動物病院
・夜間救急病院
・往診対応の動物病院
・家族や頼れる人
・ペット火葬、葬儀業者

特に夜間や休日に状態が変わることもあるため、「診療時間外はどこに連絡するか」まで確認しておくと慌てないですみます。

通院が難しい老犬の場合は、往診という選択肢もあります。

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犬の看取りと仕事|そばにいられない時の考え方

犬の看取りで大きな悩みになるのが、仕事です。

自分にとってはかけがえのない家族でも、職場や周囲にその重さをどこまで理解してもらえるかは、環境によって差があると思います。

「最期の瞬間にそばにいられなかったらどうしよう」
「仕事に行っている間に亡くなったら後悔しそう」
「でも、急に何日も休むのは難しい」

こうした不安を抱える方は多いと思います。

もしできるなら、状態がかなり悪くなってきた時期だけでも、休みを取ったり、在宅勤務に切り替えたり、家族と交代で見守れるようにしておくと安心です。

ただ、現実にはどうしても仕事を休めないこともあります。

その場合は、「ずっと一緒にいられない自分はダメだ」と責めすぎないでほしいです。

仕事に行く前に、寝床を整える。
水や室温を確認する。
危ない場所に行けないようにする。
家族やペットシッターに見守りを頼む。
見守りカメラを使う。
昼休みに一度帰れるか調整する。

できる範囲で準備するだけでも、愛犬の安全と自分の気持ちは少し変わります。

それでも、最期の瞬間に立ち会えないことはあります。

でも、最期の一瞬だけで、これまで一緒に過ごしてきた時間が決まるわけではありません。

毎日ごはんをあげたこと。
名前を呼んだこと。
散歩したこと。
介護したこと。
何度も「かわいいね」と声をかけたこと。

その全部が、愛犬にとっての幸せな暮らしだったはずです。

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犬の最後の気持ちは分からない。でも、安心は届けられると思う

「犬は最期に何を思っているんだろう」

これは、看取りを考える飼い主さんが一度は思うことかもしれません。

本当のところは、誰にも分かりません。

でも、犬は飼い主さんの声、におい、手の感触、部屋の空気、いつもの寝床を感じていると思います。

だから、特別なことをしなくてもいいのだと思います。

いつもの声で話しかける。
そばに座る。
体をなでる。
呼吸が苦しくないか見る。
暑くないか、寒くないか確認する。
痛そうなら病院に相談する。

それだけでも、十分に寄り添っていると思います。

「ありがとう」
「大好きだよ」
「うちに来てくれてありがとう」
「もう頑張りすぎなくていいよ」

言葉が分かるかどうかではなく、飼い主さんがその気持ちを伝えることに意味があるのだと思います。

 

看取りの後に慌てないために、お別れ後の段取りも少しだけ知っておく

看取りのことを考えるだけでもつらいのに、その後のことまで考えるのは本当にしんどいです。

でも、亡くなった直後は気持ちが大きく揺れます。

何をすればいいのか分からず、泣きながら検索することになるかもしれません。

だからといって、元気なうちから詳しく決める必要はありませんが、最低限だけでも知っておくと安心です。

・亡くなった後、体をどこに寝かせるか
・保冷剤やタオルを用意しておくか
・火葬は個別か合同か
・自宅近くで対応してくれる業者はあるか
・家族でお別れの時間を取るか

犬が亡くなった後にまず何をすればいいのか、安置方法や病院への連絡、市役所での手続きについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

犬が亡くなったらやること|亡くなった後の処置・病院連絡・市役所手続きまで
犬が亡くなったらまず何をすればいいのか、亡くなった後の処置・安置方法・病院への連絡・市役所での死亡届まで、飼い主さんの気持ちに寄り添いながら解説します。

 

また、ペットの火葬や葬儀、お別れ後の流れについては、こちらのコラムでわかりやすく詳しく解説されているので、参考にしてみて下さい。

コラム | 江戸川区のペット葬儀・ペット火葬ならアーバンペット葬儀社|心を込めたご供養サービス

 

「亡くなった後のことを考えるなんて縁起でもない」と感じるかもしれません。

でも、これは冷たい準備ではありません。

その時に慌てず、できるだけ穏やかに見送るための準備です。

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犬の看取りで後悔しないためにできること

看取りに、まったく後悔しない形はないのかもしれません。

もっと早く気づけばよかった。
もっと一緒にいればよかった。
あの時、病院に行けばよかった。
逆に、通院でつらい思いをさせすぎたかもしれない。
無理に食べさせなければよかった。
もっと食べさせればよかった。

どちらを選んでも、後から考えてしまうことはあると思います。

だからこそ、完璧な選択を目指すより、「その時の自分にできる限り考えて選んだ」と思える状態を作ることが大切です。

そのためにできるのは、次のようなことです。

・今の状態をよく観察しメモしておく
・食欲、呼吸、排泄、痛み、表情を記録する
・苦しそうな時の対応を獣医師に聞いておく
・夜間や休日の連絡先を確認しておく
・家族で看取り方について話しておく
・火葬や葬儀の選択肢を軽く調べておく
・「これだけはしてあげたいこと」を考えておく

犬の看取りは、飼い主さんひとりで背負うには重すぎることがあります。

つらい時は、動物病院、家族、ペットシッター、老犬介護サービスなど、頼れる人や場所を増やしてどんどん頼りましょう。

介護疲れが強い時は、こちらの記事も参考にしてください。

老犬の介護疲れがつらい時に読む記事|少しだけ預けて休む方法
老犬介護に疲れた時、自分を責めすぎなくて大丈夫です。夜鳴きや徘徊、排泄介助で限界を感じる飼い主さんへ、ペットシッター・デイサービス・老犬ホームなど、「少しだけ預ける」休み方も含めてやさしく紹介します。

 

まとめ|犬の看取りは、怖がるためではなく穏やかに見送るために考える

犬の看取りについて考えるのは、つらいです。

できれば考えたくないし、ずっと今のまま一緒にいられたらいいのにと思います。

でも、いつか来るお別れから完全に目をそらしたままだと、いざという時に何をすればいいか分からなくなってしまいます。

看取りで大切なのは、完璧な正解を選ぶことではありません。

痛みや苦しさをできるだけ減らすこと。
安心できる場所を整えること。
飼い主さんがひとりで抱え込みすぎないこと。
そして、最後まで「大切に思っているよ」と伝えること。

最期の瞬間に何ができるかも大切ですが、それまで一緒に過ごしてきた毎日の積み重ねも、同じくらい大切です。

看取りは、愛犬との時間をあきらめる準備ではありません。

残された時間を、少しでも穏やかに過ごすための準備です。

 

参考文献・サイト

公益社団法人 日本獣医師会|動物病院を探す

犬と猫の緩和ケア|犬のターミナルケアとは?最期の時間を穏やかに過ごすためにできること

藤井動物病院|終末期動物医療科

ライト動物病院|緩和ケア・ターミナルケア

アニコム損保 みんなのどうぶつ病気大百科|どうぶつのターミナルケア ターミナルケアとは

一般社団法人 往診獣医師協会|ペットの緩和ケア・看取り

東京都動物愛護相談センター ワンニャンとうきょう|ペットロスを考える

コラム | 江戸川区のペット葬儀・ペット火葬ならアーバンペット葬儀社|心を込めたご供養サービス

 

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