老犬の腎臓病の食事はどうする?食べていいもの・避けたいものと水分ケア

Diet for dogs with kidney disease シニア犬

老犬が腎臓病と診断されると、「今までのご飯を続けていいの?」「腎臓病に良い食べ物は?」「食べてはいけないものはある?」と不安になりますよね。

結論からいうと、老犬の腎臓病の食事は、まず獣医師さんの指導のもとで腎臓病用の療法食を基本にすることが大切です。

ただし、老犬、とくに超高齢犬になると、腎臓に配慮した食事だけでなく「食べられること」「水分を摂れること」「体重や体力を維持すること」も同じくらい大切になります。

この記事では、老犬の腎臓病の食事管理、食べていいもの・避けたいもの、療法食を食べない時の工夫、水分ケア、そして19歳の腎臓病持ちの愛犬と暮らす私自身の経験をまとめます。

※獣医師さん監修サイト、ペット関連企業の専門記事、フードメーカー・動物病院系サイトなどを参考にしながら、飼い主目線で分かりやすくまとめています。参照元はこちら

この記事でわかること

  • 老犬の腎臓病で食事管理が大切な理由
  • 腎臓病の犬が意識したいリン・たんぱく質・ナトリウムの考え方
  • 犬の腎臓病に良い食べ物、野菜、魚、肉の考え方
  • 犬の腎臓病で食べてはいけないもの一覧
  • 療法食を食べない時の工夫
  • 水分ケアと食事から水分を摂らせる方法
  • 老犬・超高齢犬で大切にしたい食事の考え方

 

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老犬の腎臓病の食事でまず大切なのは「療法食を基本にすること」

老犬が腎臓病と診断されたら、まずは自己判断で手作り食やトッピングを増やすよりも、獣医師さんに相談しながら腎臓病用の療法食を基本に考えるのが安心です。

腎臓病用の療法食は、腎臓に負担をかけやすいリン、たんぱく質、ナトリウムなどが調整されています。

腎臓は、体の老廃物を尿として排出したり、水分やミネラルのバランスを整えたりする大切な臓器です。けれど、慢性腎臓病で一度低下した腎機能は、元に戻すことが難しいとされています。

だからこそ、残っている腎臓の働きをできるだけ守るために、毎日の食事管理がとても重要になります。

ただし、腎臓病といっても、ステージ、血液検査の数値、年齢、体重、食欲、ほかの病気の有無によって、合う食事は変わります。

「腎臓病にはこの食材が良いらしい」とネット上の情報だけで判断するより、かかりつけの獣医師さんと相談しながら、その子に合う食事を決めていきましょう。

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犬の腎臓病の食事で意識したい栄養素

リンは特に注意したい

犬の腎臓病の食事で、特に意識したいのがリンです。

腎機能が低下すると、体の中のリンをうまく排出しにくくなります。リンが多い状態が続くと、腎臓にさらに負担をかける可能性があるため、腎臓病の食事管理ではリンの制限が重要とされています。

リンが多い食材としては、レバーなどの内臓類、魚卵、煮干し、かつお節、乳製品などがあります。

どれも犬が好みやすいものですが、腎臓病の犬には注意したい食材です。

たんぱく質は「減らせばいい」ではなく「良質なものを適量」

たんぱく質は、筋肉や体を維持するために必要な栄養素です。

一方で、たんぱく質が代謝される時には老廃物が出るため、腎機能が落ちている犬では腎臓の負担になることがあります。

そのため、腎臓病ではたんぱく質を調整する必要がありますが、「とにかく減らせばいい」というものではありません。

特に老犬の場合、過度なたんぱく質制限やカロリー不足によって、筋肉量や体力が落ちてしまうこともあります。

大切なのは、獣医師さんの判断のもとで、良質なたんぱく質を適量にすることです。

ナトリウム・カリウムも状態に合わせて管理する

ナトリウム、つまり塩分の摂りすぎは、血圧や腎臓、心臓への負担につながることがあります。

ハム、ソーセージ、チーズ、人間用に味付けされた食品などは、塩分が多いものが多いため避けたい食材です。

また、カリウムも注意が必要です。

腎臓病の進行度や血液検査の結果によっては、カリウムを控える必要がある場合もあれば、逆に不足に注意する場合もあります。

バナナ、ほうれん草、海藻類などは高カリウム食材として紹介されることがありますが、特にカリウムについては自己判断せず、検査結果を見ながら獣医師さんに確認しましょう。

水分とカロリー不足にも注意する

腎臓病の犬は、多飲多尿になったり、脱水しやすくなったりすることがあります。

また、食欲が落ちて食べる量が減ると、カロリー不足になり、体重や筋肉が落ちてしまうこともあります。

腎臓に配慮することは大切ですが、老犬では「食べられているか」「水分が摂れているか」「体重が落ちていないか」も同じくらい大切です。

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犬の腎臓病に良い食べ物はある?野菜・魚・肉の考え方

「犬の腎臓病に良い食べ物」を探す飼い主さんは多いと思います。

ただ、腎臓病の場合は「これを食べれば腎臓に良い」と考えるより、療法食を基本にしながら、必要に応じて負担の少ない食材を少量使う、という考え方の方が安心です。

野菜では、キャベツ、大根、にんじんなどが例に挙がることがあります。使う場合は、茹でる、細かく刻む、少量にすることが基本です。ただし、野菜にもカリウムが多いものがあるため、何でも自由に与えていいわけではありません。

魚では、サーモン、タラ、マグロなどが例に挙がることがあります。与える場合は、無塩、加熱、骨なしが前提です。魚卵、煮干し、かつお節はリンや塩分が多くなりやすいため注意が必要です。

肉では、ささみ、馬肉、鹿肉などが使われることもあります。ただし、肉類はたんぱく質とリンの管理が必要です。レバーなどの内臓類やジャーキーは避けたい食材です。

また、オメガ3脂肪酸は、腎臓の健康維持をサポートする成分として紹介されることがあります。魚油やサプリメントなどで取り入れるケースもありますが、サプリも薬との兼ね合いや体調によって合う・合わないがあります。

うちの犬もアンチノールはずっと続けていますが、サプリメントは「良さそうだから」と自己判断で始めるのではなく、獣医師さんに相談してから取り入れるのが安心です。

なお、アンチノールについては、実際に続けてきた感想をこちらの記事で詳しくまとめています。オメガ3脂肪酸が豊富な緑イ貝サプリを比較して選びたい方は、犬用の緑イ貝サプリを比較した記事も参考にしてみてください。

我が家の場合も、動物病院の先生に勧められて始めました。

 

犬の腎臓病で食べてはいけないもの一覧

犬の腎臓病で避けたいのは、リン、たんぱく質、ナトリウムが多い食品や、人間用に味付けされた食品です。

特に注意したいものは以下です。

  • 煮干し
  • かつお節
  • 魚卵
  • レバーなどの内臓類
  • ジャーキー
  • ハム、ソーセージなどの加工肉
  • チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品
  • 人間用の味付け食品
  • 塩分の多い食品
  • バナナ、ほうれん草、海藻類など高カリウム食材は状態によって注意

健康な犬なら少量で問題になりにくい食材でも、腎臓病の犬には負担になることがあります。

特に、以前から喜んで食べていたおやつほど、飼い主としては「少しだけなら」と思ってしまいますよね。

でも、腎臓病の食事管理では、その少しが積み重なることもあります。

迷う食材は「少しなら大丈夫」と自己判断せず、獣医師さんに確認してからにしましょう。

 

腎臓病の老犬が療法食を食べない時の工夫

腎臓病用の療法食は、一般的なドッグフードと味や香りが違うため、食べてくれないことがあります。

特に老犬は、食欲のムラが出たり、噛む力や飲み込む力が落ちたりするので、療法食への切り替えに苦労することも少なくありません。

まず試しやすい工夫は、以下のような方法です。

  • 今までのフードに少しずつ混ぜて、1〜2週間ほどかけて切り替える
  • 人肌程度に温めて香りを立たせる
  • ぬるま湯でふやかして柔らかくする
  • 同じ腎臓病用のウェットフードを使う
  • 1回量を減らし、1日3〜4回に分ける
  • トッピングは獣医師さんに相談したうえで少量にする

食べない時に大切なのは、食べない状態を長引かせないことです。

「療法食じゃないとダメ」と思いすぎて、ほとんど食べられない日が続くと、体重や体力が落ちてしまいます。

体重が減る、何日も食べない、脱水が心配、ぐったりしている場合は、早めに動物病院へ相談してください。

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老犬の腎臓病では水分ケアも食事と同じくらい大切

腎臓病の老犬は、脱水しやすいことがあります。そのため、食事管理と同じくらい、水分ケアも大切です。

できる工夫としては、以下があります。

  • 新鮮な水をいつでも飲めるようにする
  • 水飲み場を複数置く
  • 寝床の近くに水を置く
  • ドライフードをぬるま湯でふやかす
  • ウェットフードを活用する
  • 必要に応じて流動食を検討する

水をあまり飲まない老犬の場合、飲み水だけで水分を摂らせようとすると難しいことがあります。

そんな時は、食事から水分を摂れるように、ふやかしご飯やウェットフードを使うのも一つの方法です。

水を飲まない、食べない、固形物が難しい場合は、以下の記事も参考にしてください。

老犬が水を飲まない時の原因と対処法|脱水サインや家でできる対策を解説
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水分が足りているかは、見た目だけでは分かりにくいこともあります。尿の量、口の乾き、元気、体重変化なども含めて、日々の様子を見てあげましょう。

 

手作り食や腎臓病レシピはどう考える?

「犬 腎臓病 食事 レシピ」や「老犬 腎臓病 食事 手作り」と検索する方も多いと思います。

手作り食は、水分を摂りやすく、愛犬の好みに合わせやすいという良さがあります。

ただし、腎臓病の食事では、リン、たんぱく質、ナトリウム、カリウム、カロリーなどを細かく考える必要があります。

これを家庭で正確に調整しながら、毎日続けるのはかなり難しいです。

そのため、基本は療法食をベースにし、手作り食は獣医師さんに相談したうえで、少量のトッピングや補助として取り入れる方が現実的だと思います。

レシピを探す時も、「腎臓に良い食材を足す」より、「腎臓に負担をかけやすいものを避ける」「必要なカロリーを確保する」「水分を摂れる形にする」という考え方が大切です。

手作り食を主食にしたい場合は、検査数値やステージを把握している獣医師さんに相談してから始めましょう。

Energetic old dog

 

19歳柴犬の腎臓病食で実際にやってきたこと

うちの犬も、シニア期に入った頃から腎臓病でした。

腎臓病と分かるまでは、豚肉やささみなどの肉類、ジャーキー、煮干し、犬用チーズなども与えていました。

でも、獣医師さんから説明を受けてからは、腎臓病サポート食と腎臓病サポートトリーツに切り替えました。

最初は少し違和感があったようで、食いつきが悪い時もありました。その時は腎臓病サポートのウェットフード缶も使いました。

ただ、コスト面も考えて、少しずつドライに切り替えていきました。

ありがたいことに、うちの子は案外すんなり受け入れてくれて、食事もトリーツもおいしく食べてくれました。

その後、10年弱は腎臓病食をかなり徹底しました。

途中で少し数値が悪くなることもありましたが、一時的なもので、幸いにも19歳になる健康診断まで状態を維持できました。

また、かかりつけの獣医師さんから「この数値がこれくらい安定しているなら、たまにはこういうおやつも」と提案してもらうこともあり、たまにお楽しみとしてカンガルーチップなどを食べていました。

腎臓病の食事管理は、食べていい・悪いを飼い主だけで判断するのが難しい部分もあります。だからこそ、愛犬の状態をよく知ってくれている獣医師さんとの連携は本当に大事だと感じています。

そしてアンチノールもずっと続けています。

 

もちろん、これはあくまでうちの犬の場合です。

食事管理が合う子もいれば、療法食をどうしても食べられない子もいます。大切なのは、その子の状態を見ながら、獣医師さんと相談して決めることだと思っています。

 

超高齢犬では「腎臓ケア」と「食べて体を維持すること」のバランスも大切

老犬、とくに19歳前後の超高齢犬になると、腎臓の数値だけでなく、「今、食べられるか」「体を維持できるか」も大切になってきます。

うちの犬も、今はもう普通の食事量を食べることや、ドライフードを昔のようにバリバリ食べることが難しくなってきました。

そのため、獣医師さんと相談したうえで、今は「腎臓ケア」よりも「体の維持」を優先し、食べられるものをとにかく食べさせる方針に切り替えています。

とはいえ、何でも好き放題ではなく、ささみ、馬肉、鹿肉など、比較的腎臓に配慮しやすいものを選びながら、食いつきの良さも大切にしています。

療法食が理想でも、食べないことで痩せて弱ってしまうなら、本末転倒になることもあります。

ただし、こうした方針転換は自己判断ではなく、必ず獣医師さんと相談しながら決めてください。

gentle old dog

 

まとめ|老犬の腎臓病の食事は「制限」と「食べる力」の両方を見る

老犬の腎臓病の食事では、まず療法食を基本にし、リン、たんぱく質、ナトリウムを意識した食事管理を行うことが大切です。

腎臓病の犬に良い食べ物や避けたい食材はありますが、犬の状態や検査数値によって判断は変わります。

そのため、「この食材なら大丈夫」と自己判断で大きく食事を変えるのではなく、獣医師さんに相談しながら進めましょう。

療法食を食べない時は、温める、ふやかす、ウェットフードを使う、食事回数を分けるなど、できる工夫があります。

また、腎臓病の老犬では、水分ケアもとても大切です。食事から水分を摂れる形にすることも考えてあげてください。

そして、老犬・超高齢犬では、腎臓の数値だけでなく、体重、食欲、体力、生活の質も大切です。

愛犬にとっての正解は一つではありません。

獣医師さんと相談しながら、その子が少しでも穏やかに、おいしく食べて過ごせる形を探していきましょう。

 

参考文献・サイト

・【獣医師監修】腎臓病の犬が食事で取り入れるべき栄養は?食べてはいけないものも紹介 – ベッツペッツ公式サイト
https://vetzpetz.jp/blogs/column/dog-renal-food

・老犬が発症しやすい腎臓病の食事療法を解説 | 獣医師執筆・監修!犬の病気大百科
https://www.shukunami-vet.jp/contents/kidney-senior/

・老犬の腎臓病をサポートする食事とは?おすすめの食材や食べない時の工夫を解説 – NUTREATS JP
https://nutreats.jp/blogs/column/112

・犬が病気の時の食事①〜慢性腎臓病〜【獣医師解説】 | ワンペディア
https://wanpedia.com/diet-for-ckd/

・【獣医師監修】犬の慢性腎臓病(慢性腎不全)とは?メカニズムや食事管理のポイントとケア方法 | GREEN DOG & CAT
https://www.green-dog.com/feature/dog/disease/12857.html

・【獣医師監修】腎臓病の犬が食べてはいけないもの一覧|注意したい食材と食事管理 – のこと。マルシェ
https://nocoto-marche.com/blogs/contents/kidneydisease-dog-food

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