老犬の認知症チェック|初期症状・寿命・薬・対策まとめ

Old man and old dog シニア犬

老犬の認知症は、夜寝ない、徘徊する、夜鳴きする、トイレを失敗するなど、日常の小さな変化から気づくことがあります。

結論からいうと、犬の認知症は完全に治すことが難しい病気ですが、早めに気づいて動物病院で相談し、生活リズムや環境を整えることで、進行をゆるやかにしたり、愛犬と飼い主さんの負担を減らしたりすることはできます。

この記事では、犬の認知症の初期症状チェック、治療や薬、サプリ、寿命や末期症状、夜寝ないときの対応まで、老犬介護の実体験も交えながらまとめます。

※獣医師さん監修の動物病院・専門サイト、ペット関連企業のwebサイトなどを参考にしながら分かりやすくまとめています。参照元はこちら

この記事でわかること

  • 老犬の認知症で見られる初期症状
  • 認知症と老化・病気の見分け方
  • 犬の認知症の治療、薬、サプリでできること
  • 夜寝ない、徘徊、夜鳴きへの対応
  • 認知症の老犬との暮らし方と介護の工夫
  • 老犬の認知症と寿命・末期症状の考え方

 

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老犬の認知症は「早く気づいて、無理なく付き合う」ことが大切

犬の認知症は、獣医療では「認知機能不全症候群」と呼ばれることがあります。

年齢を重ねることで脳の働きが少しずつ衰え、今までできていたことができなくなったり、昼夜逆転や徘徊、夜鳴きなどの行動が出たりする状態です。

老犬の認知症は、根本的に治すことが難しいとされています。ただし、早めに気づいて生活環境を整えたり、動物病院で薬やサプリメントについて相談したりすることで、症状をやわらげられる可能性はあります。

大切なのは、「年だから仕方ない」と決めつけないことです。認知症に見える行動の裏に、目や耳の病気、痛み、脳や内臓の病気が隠れていることもあります。

old dog

 

犬の認知症で見られる初期症状チェック

犬の認知症の初期症状は、日常の中に少しずつ出てくることが多いです。

たとえば、次のような変化が見られる場合は、一度認知症の可能性も考えてみてください。

✔︎昼間はよく寝るのに、夜になると起きている
✔︎夜寝ない、夜中に歩き回る
✔︎理由が分からない夜鳴きが増えた
✔︎部屋の中を徘徊する
✔︎同じ方向にぐるぐる回る
✔︎家具の隙間や部屋の角に入って出られない
✔︎トイレの失敗が増えた
✔︎名前を呼んでも反応が薄い
✔︎家族への関心が薄くなった
✔︎食べたばかりなのにごはんを欲しがる
✔︎ぼーっとしている時間が増えた
✔︎急に怒る、噛もうとすることがある
✔︎オスワリやマテなど、できていたことができなくなった

ひとつ当てはまっただけで認知症と決まるわけではありません。ただ、複数の変化が続く場合や、生活に支障が出ている場合は、早めに動物病院で相談しておくと安心です。

うちの犬も、15〜16歳ごろからトイレの失敗と徘徊が出始めました。全盲だったので、最初は「目が見えないからかな」と思っていましたが、家具の隙間に入り込んで出られなくなったり、壁にぶつかったまま動けなくなったりする姿を見ると、今思えば認知症の始まりだったのだと思います。

 

認知症に似た症状が出る病気もある

老犬の行動変化は、すべてが認知症とは限りません。

たとえば、白内障などで視力が落ちると、家具にぶつかったり、呼びかけに反応しにくくなったりします。聴力が落ちれば、名前を呼んでも気づかないことがあります。

また、ぐるぐる回る、急にふらつく、同じ方向に傾くといった症状は、前庭障害や脳の病気が関係していることもあります。関節の痛みや内臓疾患、ホルモンの病気でも、元気がない、怒りっぽい、夜落ち着かないといった変化が出ることがあります。

認知症かどうかを家庭だけで判断するのは難しいため、気になる行動はスマホで動画を撮っておくのがおすすめです。診察のときに獣医師さんへ見せると、状況が伝わりやすくなります。

video shooting

 

老犬の認知症は治る?治療・薬・サプリでできること

「犬の認知症は治った」という情報を探している方もいるかもしれません。

ただ、現時点では、犬の認知症を根本的に治すことは難しいとされています。治療は、認知症そのものを完治させるというより、夜鳴き、不安、興奮、睡眠の乱れなど、出ている症状をやわらげる対症療法が中心です。

動物病院では、症状に応じて睡眠を助ける薬、不安をやわらげる薬、鎮静作用のある薬、漢方薬などが検討されることがあります。

ただし、薬には副作用や持病への影響もあります。特に心臓や腎臓に不安がある老犬では、自己判断で使うのではなく、必ず獣医師さんと相談しながら進めることが大切です。

サプリメントやフードでは、DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸、抗酸化成分、シニア犬向けの栄養設計フードなどが紹介されることがあります。薬のようにすぐ効くものではありませんが、脳や体の健康維持をサポートする選択肢のひとつです。

うちではシニア期に入ったころから、毎日のケアとしてアンチノールも続けています。ただ、サプリはあくまで健康維持のサポートなので、「これで認知症が治る」と考えるのではなく、その子の体質や持病に合うかを見ながら取り入れるのがよいと思います。

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夜寝ない・徘徊・夜鳴きがあるときの対応

老犬の認知症で、飼い主さんの負担が大きくなりやすいのが、夜寝ない、徘徊する、夜鳴きするという悩みです。

夜中に歩き回る場合は、昼夜逆転していることがあります。昼間にできるだけ日光を浴びる、短時間でも散歩に出る、外の空気を吸わせる、声をかけるなどして、日中に刺激を入れてあげることが大切です。

歩ける子なら、無理のない範囲で散歩を続けてあげましょう。歩くのが難しい子でも、抱っこやカートで外に出るだけで、匂いや音、風が刺激になります。

徘徊がある場合は、止めさせることよりも、ケガをしない環境を作ることが大切です。滑りにくいマットを敷く、家具の角を保護する、隙間をふさぐ、段差を減らすなど、家の中を見直してみてください。

夜鳴きについては、認知症だけでなく、痛み、不安、空腹、排泄、暑さ寒さなどが原因のこともあります。急に夜鳴きが始まった場合は、まず体調面を確認し、必要に応じて動物病院で相談しましょう。

詳しい対策は、こちらの記事でもまとめています。

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家の中でできる認知症ケアと介護環境づくり

認知症の老犬との暮らしでは、「症状をなくす」よりも「困りごとが起きにくい環境にする」ことが現実的です。

たとえば、後ろに下がることが苦手になった犬は、家具の隙間や部屋の角に入り込むと、自分で出られなくなることがあります。ごはんや水の器を壁際に置くと、食べ終わったあとに動けなくなることもあります。

そのため、家具の隙間をふさぐ、行き止まりを作らない、食器は壁から離して置く、円形に近いサークルで安全に歩ける場所を作るなどの工夫が役立ちます。

トイレの失敗が増えた場合は、叱るよりも掃除しやすい環境に変えていきましょう。ペットシーツを広めに敷く、洗えるマットを使う、必要に応じてオムツを使うなど、飼い主さんの負担を減らすことも大切です。

また、目や耳が悪くなった老犬は、急に触られるとびっくりして怒ったり噛もうとしたりすることがあります。触る前に声をかける、正面からゆっくり近づくなど、安心できる接し方を意識してあげてください。

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認知症の進行をゆるやかにする生活習慣

認知症のケアでは、毎日の小さな刺激が大切です。

無理のない散歩、日光浴、外気浴、声かけ、スキンシップ、マッサージ、匂いを使った遊びなどは、老犬の脳や体にとってよい刺激になります。

若いころのように走ったり、長く歩いたりできなくても大丈夫です。庭やベランダで外の空気を吸う、カートで近所を一周する、部屋の中でおやつ探しをするだけでも、その子にとっては大切な時間になります。

ただし、老犬は暑さ寒さに弱くなります。夏は涼しい時間帯に、冬は暖かい時間帯に外へ出るなど、体調に合わせて無理なく続けてください。

 

老犬の認知症と寿命・末期症状について

「老犬が認知症になったら寿命は短いの?」と不安になる方もいると思います。

認知症そのものだけで寿命が決まるわけではありません。ただ、認知症が進むと、夜眠れない、歩き続けて体力を消耗する、転倒する、食事や水分がうまく取れないなど、生活の質に影響することがあります。

末期に近づくと、昼夜逆転が強くなる、徘徊や転倒が増える、寝たきりになる、食事介助や排泄介助が必要になることもあります。

ただし、症状の進み方には個体差があります。大切なのは、余命を数字で決めつけることではなく、今の愛犬が安全に過ごせるか、痛みや不安がないか、食べる・眠る・排泄することが少しでも楽にできているかを見てあげることです。

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19歳の柴犬と暮らして感じた、認知症との付き合い方

うちの犬は、現在19歳です。

15〜16歳ごろからトイレの失敗と徘徊が出始め、家具の隙間に入り込んで出られなくなったり、壁にぶつかって動けなくなったりすることが増えました。

危ない場面が増えたのでサークル内での生活に切り替えると、今度はサークルの中をぐるぐる歩き回るようになりました。

そのうち筋力の衰えも重なり、夜中に徘徊して転び、立ち上がれなくなって鳴くことも出てきました。夜中に不安になることもあるようで、そばにいると落ち着くことが多いです。

正直、ほぼ毎晩、最低一度は起こされるので、楽ではありません。それでも、19歳まで生きてくれていることには感謝しかありません。

日中になるべく外の空気を吸わせたり、散歩に出たり、他の犬に会わせたりしながら、できるだけ生活リズムを保てるようにしています。

認知症の介護は、きれいごとだけでは続きません。眠れない日もあるし、つらい日もあります。でも、叱るより環境を変える。ひとりで抱え込まず、使えるものは使う。そうやって、愛犬が安心できる時間を少しでも増やせたら十分なのだと思います。

 

まとめ|老犬の認知症は、叱らず、抱え込まず、早めに相談しよう

老犬の認知症は、完治が難しい病気です。

それでも、早めに気づいて動物病院で相談し、生活リズムを整えたり、安全な環境を作ったり、薬やサプリについて相談したりすることで、愛犬も飼い主さんも少し楽に過ごせる可能性があります。

夜寝ない、徘徊する、夜鳴きする、トイレを失敗するなどの変化が出ても、愛犬は困らせようとしているわけではありません。

叱らず、無理に止めようとしすぎず、「どうすれば安全に、安心して過ごせるか」を考えてあげたいですね。

そして、飼い主さん自身が限界になる前に、動物病院、家族、ペットシッター、一時預かり、老犬ホームなどに頼ることも選択肢です。

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認知症になっても、愛犬との時間はまだ続いていきます。できることをひとつずつ試しながら、安心して過ごせる時間を一緒に増やしていきましょう。

Older dog and towner

 

参考文献・サイト

・プリモ動物病院グループ「高齢犬の認知症|症状・予防と上手な付き合い方」
https://www.primo-ah.com/information/column/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E7%8A%AC%E3%81%AE%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87%EF%BD%9C%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%83%BB%E4%BA%88%E9%98%B2%E3%81%A8%E4%B8%8A%E6%89%8B%E3%81%AA%E4%BB%98%E3%81%8D%E5%90%88%E3%81%84%E6%96%B9/

・キュティア老犬クリニック「シニア犬・老犬の認知症・痴呆」
https://cutia.jp/rouken-deme.html

・あにまるケアハウス「認知症・無駄吠え・夜鳴きのお悩み」
https://www.animalcare.jp/kaigo/care03.html

・にゅうた動物病院「犬の認知症の症状とは?見逃さないためのチェックとケアのポイント」
https://nyuta-ahp.com/column/dog-dementia/

・ベッツペッツ公式サイト「老犬の認知症はどんな症状?予防と対処についても解説」
https://vetzpetz.jp/blogs/column/old-dog-dementia

・明治アニマルヘルス株式会社「シニア期になった愛犬に関するお話。(ケアと介護)」
https://www.vet.meiji.com/ca/owner/seniorstory/

・みたかマロン動物病院「犬の認知症の初期症状と進行を遅らせるためにできるケアと家庭での工夫」
https://mitaka-marron.com/trivia/detail/20251024143019/

・池田動物病院「犬の認知症|夜鳴き・徘徊に悩むシニア犬へ」
https://ikedaanihos.com/dog-senior-dementia-oriental-medicine

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