老犬の食欲不振におすすめのトッピングは?食べない時の栄養補給と注意点

An old dog sleeping シニア犬

老犬がご飯を食べないと、「何かトッピングしたら食べてくれるかな?」「ささみやさつまいもなら大丈夫?」と悩みますよね。

結論からいうと、老犬の食欲不振にトッピングは役立つことがあります。

ただし、トッピングはあくまで「食べるきっかけ作り」です。病気や口の痛み、姿勢のつらさ、飲み込みづらさが原因の場合は、トッピングだけでは解決しないこともあります。

この記事では、老犬が食欲不振のときに使いやすいトッピング、手作りで使える食材、市販品の選び方、トッピングしても食べないときに見直したいことをまとめます。

※獣医師さん監修・取材記事、老犬クリニック、ペット関連企業のWebサイトなどを参考にしながら、19歳の愛犬の介護経験も交えて分かりやすくまとめています。参照元はこちら

この記事でわかること

・老犬の食欲不振にトッピングを使うときの考え方
・老犬に使いやすいトッピング食材
・ささみ、さつまいも、ウェットフードなどの使い方
・トッピングするときの注意点
・トッピングしても食べないときに見直すこと
・病院に相談したほうがよいサイン

 

スポンサーリンク

老犬の食欲不振にトッピングは使える?まず結論

老犬の食欲不振に、トッピングは使えます。

特に、加齢で嗅覚や味覚が落ちてきた犬には、香りのよいものを少し足すだけで「食べてみようかな」というきっかけになることがあります。

たとえば、いつものドッグフードにウェットフードを少し混ぜる、ささみの茹で汁をかける、犬用スープでふやかす、といった方法です。

ただし、最初に確認したいのは「本当に食欲がないのか」「食べたくても食べられないのか」です。

老犬は、首を下げる姿勢がつらい、舌でうまくすくえない、口からポロポロこぼれる、飲み込みづらいなどの理由で、ご飯を食べられなくなることがあります。

この場合、トッピングを増やすよりも、食器の高さやフードの形状を変えたほうが食べやすくなることもあります。

元気がない、嘔吐や下痢がある、水も飲まない、丸1日以上ほとんど食べない、持病がある場合は、自己判断でトッピングを続けず、早めに獣医師さんへ相談してください。

 

老犬がご飯を食べない原因や、家でできる対処法をもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事でもまとめています。

老犬がご飯食べない原因と対処法|元気ある・おやつは食べる場合も解説
老犬がご飯食べない原因は「食べたくない」「食べられない」の2パターン。元気ある・おやつは食べる・水は飲む場合の判断や余命との関係、何をあげるべきかまで体験をもとに解説します。

 

老犬が食欲不振になる主な原因

老犬がご飯を食べない理由は、ひとつではありません。

よくある原因としては、加齢による嗅覚や味覚の低下があります。犬は香りで食べ物に興味を持つことが多いので、においを感じにくくなると、いつものご飯に反応しにくくなることがあります。

また、噛む力や飲み込む力が落ちることもあります。ドライフードが硬い、粒が大きい、口の中でまとまりにくいと、食べたい気持ちはあっても食べ進められないことがあります。

口内トラブルも見逃せません。歯周病、口内炎、歯の痛みなどがあると、食べるたびに痛みが出て、ご飯を避けることがあります。

さらに、腎臓や肝臓など内臓の不調、消化機能の低下、ストレス、運動量の低下、食の好みの変化も食欲不振につながります。

我が家でも、最初は「食欲が落ちたのかな」と思ったのですが、よく見ると姿勢がつらそうだったり、舌でうまくすくえなかったりする時期がありました。

老犬の食欲不振では、「食べない」だけを見るのではなく、食べる姿勢や口の動きも一緒に見てあげることが大切です。

An old dog sleeping2

 

老犬の食欲不振に使いやすいトッピング

老犬のトッピングは、目的別に考えると選びやすくなります。

香りで食欲を刺激するトッピング

香りで食欲を刺激したいときは、犬用ウェットフード、犬用スープ、ささみの茹で汁、かつおぶし、犬用ふりかけなどが使いやすいです。

ドライフードにぬるま湯をかけてふやかすだけでも、香りが立ちやすくなります。

ウェットフードやスープは、少し温めるとにおいが出やすくなります。ただし、熱すぎると火傷の危険があるので、必ず人肌程度まで冷ましてから与えてください。

栄養補給を意識したトッピング

少ししか食べられない老犬には、栄養補給を意識したトッピングも選択肢になります。

使いやすい食材は、ささみ、鶏むね肉、白身魚、犬用ウェットフード、介護食タイプのフードなどです。

ささみや鶏むね肉は、脂肪が少なく、手作りトッピングでも使いやすい食材です。必ず中まで火を通し、味付けせず、細かくほぐして与えます。

白身魚も使いやすいですが、骨をしっかり取り除き、塩分のある干物や味付きの魚は避けましょう。

市販品を使う場合は、「食べてくれるか」だけでなく、その食品が主食として使えるものなのか、補助的に足すものなのか、つまり「総合栄養食」「栄養補完食」「おやつ」の違いも確認して選ぶと安心です。

「総合栄養食」は水と一緒に与えることで必要な栄養を満たすことを目的に作られたものですが、「栄養補完食」や「おやつ」はあくまで補助的な位置づけです。

トッピングとして少量使う分には便利ですが、それだけに偏ると栄養バランスが崩れやすいため、パッケージの表示を見て選ぶようにしましょう。

水分補給もできるトッピング

老犬は水を飲む量が減ることもあります。

水分補給も兼ねたいときは、ふやかしフード、スープご飯、ウェットフード、ペースト食が使いやすいです。

ドライフードにぬるま湯や犬用スープを加えると、やわらかくなり、香りも出やすくなります。水分も一緒に摂れるので、飲水量が気になる老犬にも向いています。

我が家でも、18歳後半ごろからドライフードそのままが難しくなり、ささみの茹で汁を使ったスープご飯に変えました。水を飲む量が減ってきた時期だったので、ご飯から水分を摂れるのは助かりました。

手作りで使いやすい食材

犬の食欲不振に手作りご飯を考えるなら、最初から完全手作りにするより、いつもの総合栄養食に少量トッピングするほうが始めやすいです。

使いやすい食材は、ささみ、鶏むね肉、白身魚、さつまいも、かぼちゃ、キャベツなどです。

さつまいもやかぼちゃは甘みがあり、好む犬も多いです。やわらかく加熱し、少量をつぶして混ぜると食べやすくなります。

キャベツは細かく刻み、軽く茹でると使いやすいです。

どの食材も、味付けなし、加熱する、細かくする、少量から試すことを基本にしてください。

 

トッピングするときの注意点

トッピングは便利ですが、増やしすぎには注意が必要です。

トッピングばかり食べて主食を残すようになると、栄養バランスが崩れることがあります。基本は、総合栄養食を中心にして、トッピングは食べるきっかけとして少量使います。

新しい食材を試すときは、いきなりたくさん与えず、少量から始めましょう。下痢、嘔吐、かゆみ、皮膚の赤みなどが出ないか見てください。

また、人間用に味付けされたものは避けます。塩分、砂糖、香辛料が入ったものは、犬には負担になることがあります。

ネギ類、チョコレート、ぶどう、キシリトールなど、犬に危険な食材もあります。

腎臓病、膵炎、心臓病などの持病がある犬や、療法食を食べている犬は、一般的におすすめされる食材でも合わないことがあります。必ず獣医師さんに確認してください。

我が家の犬も腎臓病があったので、さつまいもやジャーキー、腎臓病ケアのウェットフードなどは、獣医師さんに相談しながら使っていました。

sleeping old dog4

 

トッピングしても食べない時に見直したいこと

トッピングしても食べないときは、「もっとおいしいものを足す」前に、食べ方そのものを見直してみてください。

食器の高さ・角度を変える

老犬は、床に置いた食器に首を下げる姿勢がつらくなることがあります。

我が家でも、シニア中期ごろに床置きの食器だと姿勢が保ちづらく、食べ進めにくそうな時期がありました。このときは、トッピングをしても食べづらさは変わらず、食器台に乗せることで食べられるようになりました。

食器の高さや角度が合っていないと、食欲の問題ではなく「食べる姿勢の問題」になっていることがあります。

老犬がご飯の前で迷う、途中でやめる、首を下げるのがつらそうな場合は、食器台や角度のある器も検討してみてください。

 

老犬が食べやすい食器や食器台の選び方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

老犬が食べやすい食器のおすすめと環境づくり|高さと安定の選び方
老犬のご飯が食べにくそう、舌が上手く使えない、歯がない犬の食器選びに悩む方向けに、老犬食器台の高さ・傾斜・素材などのポイントを解説。手作りで高さを試す方法とおすすめ食器も紹介します。

 

フードの形状を変える

ドライフードを食べない場合、香りだけでなく、硬さや形状が合わなくなっている可能性もあります。

ドライフードのまま食べにくいなら、ぬるま湯でふやかす。ふやかしても食べにくいなら、スープご飯やウェットフードにする。さらに難しくなったら、ペーストやテリーヌ状のものを試す。

このように、老犬の状態に合わせて段階的に変えていくと、食べられる形が見つかることがあります。

我が家では、18歳後半からドライフードが難しくなり、19歳になるころにはスープご飯も舌でうまくすくえない様子が出てきました。

そのとき、嗜好性が高く、食べやすいテリーヌ状のものに変えたら、驚くほどスムーズに食べられました。

「食べたくない」のではなく、「食べたくても食べられなかった」のかもしれないと感じた出来事です。

 

もし「食欲がない」というより、食べたそうなのにうまく食べられない様子がある場合は、こちらの記事も参考にしてください。

老犬が「食べられない」原因と対策|受診目安も解説
老犬がご飯を食べないという状況の中でも、今回は「食べられない」状態にフォーカス。おやつは食べるのに主食を食べない、水は飲むのに食事が進まないといったケースを軸に、原因の見極め方、栄養補給の工夫、体験談に基づく対策、受診の目安をわかりやすく解説します。

 

食事回数と量を変える

老犬は一度にたくさん食べられなくなることがあります。

1回量を減らして、回数を増やすと食べやすくなることがあります。朝・昼・夕方・夜など、食べられそうな時間帯を探してみるのもよいです。

食べる量が少ないと不安になりますが、無理に食べさせると食事そのものが嫌な時間になってしまうこともあります。

愛犬の様子を見ながら、少量ずつ試してみてください。

運動・マッサージ・環境を整える

体調が許す範囲で軽く歩いたり、外の空気を感じたりすると、気分転換になって食欲が戻ることもあります。

歩くのが難しい場合は、抱っこやカートで外に出るだけでも刺激になることがあります。

また、食事場所が落ち着かない、まわりが騒がしい、食器が滑るなど、環境が原因で食べにくいこともあります。

静かで安心できる場所にしてあげることも、老犬の食事では大切です。

 

老犬の食欲不振で病院に相談したいサイン

老犬が食べないとき、家で工夫してよい場合もありますが、受診を優先したほうがよいサインもあります。

次のような様子がある場合は、早めに動物病院へ相談してください。

・丸1日以上ほとんど食べない
・水も飲まない
・嘔吐や下痢がある
・ぐったりしている
・呼吸が荒い
・急に痩せてきた
・口臭、よだれ、口の痛みがありそう
・食べたそうなのに食べられない
・持病がある
・療法食を食べている

「老犬がご飯を食べないけど水は飲む」という場合でも、安心とは限りません。食べない状態が続くと、体力が落ちやすくなります。

また、「老犬がご飯を食べないのは余命が近いから?」と不安になる方もいると思います。

たしかに、終末期に食べる量が減ることはあります。ただ、食べない原因が病気や痛み、食べづらさで、対応できる場合もあります。

不安なときは、食べた量、飲水量、排便・排尿、元気の有無、呼吸の様子をメモして、獣医師さんに相談すると伝えやすいです。

An old dog sleeping3

 

我が家で試した老犬の食欲不振対策

うちの犬も、シニアになってから食欲不振に悩むことが増えました。

若いころはご飯を食べないことがあまりなかったので、最初は「どうして食べないんだろう」とかなり悩みました。

シニア中期ごろは、床置きの食器だと姿勢が保ちづらくなったようで、食べ進めにくそうでした。このときは、トッピングではなく食器台で改善しました。

その後、食器台の高さや角度を調整しても食が進まないときは、少量のトッピングを使いました。腎臓病があったので、さつまいもや獣医師さんからOKが出たジャーキーのかけら、腎臓病ケアのウェットフードなどを使っていました。

18歳後半ごろからは、ドライフードそのままが難しくなりました。舌でうまくすくえない、口からポロポロ落ちる、食べている途中で疲れてしまう様子があり、スープご飯に変えました。

19歳になってからは、スープご飯も食べづらそうになり、体調的にも危うい時期がありました。そのとき「とにかく食べられるものを」と思い、獣医師さんとも相談しながら、なめやすいテリーヌ状のものを使うようになりました。すると、ペロリと食べてくれたんです。

この経験から、老犬の食欲不振では「何を足すか」だけでなく、「どういう形なら食べられるか」も本当に大切だと感じています。

 

老犬の食欲不振に市販品を選ぶなら

老犬の食欲不振に市販品を選ぶなら、「食いつきがよさそう」だけでなく、愛犬の状態に合っているかを見て選ぶことが大切です。

とくに確認したいのは、以下の点です。

・総合栄養食か、栄養補完食か、おやつか
・噛む力や飲み込む力に合うやわらかさか
・少量でも栄養やカロリーを補いやすいか
・スプーンやシリンジでも与えやすい形状か
・持病がある犬に使ってもよいか
・開封後の保存方法

ここでは、老犬の食欲不振時に使いやすい商品をいくつか紹介します。

デビフ「カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ」

dbf_sasami

出典:楽天

デビフの「カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ」は、介護期の犬でも食べやすいムース状のフードです。

総合栄養食なので、食欲が落ちて「おやつなら食べるけれど、主食を食べない」というときにも、食事として使いやすいのが特徴です。

トッピングとして使う場合は、いつものフードに少量のせたり、ふやかしたフードに混ぜたりすると、香りとやわらかさを足しやすいです。

ただし、食べやすいからといって急にたくさん与えるのではなく、まずは少量から試し、便の状態や体調を見ながら使うと安心です。

▶︎楽天で探す

▶︎Amazonで探す

 

森乳サンワールド「ワンラック ワンちゃんの介護食」

wanchannokaigoshoku

出典:楽天

森乳サンワールドの「ワンラック ワンちゃんの介護食」は、粉末タイプの介護食です。

ぬるま湯で溶いて使うため、水分量を調整しながらペースト状にできるのが特徴です。愛犬の状態に合わせて、少し固めにしたり、やわらかくしたりできるので、食べる力が落ちてきた老犬にも使いやすいタイプです。

スプーンで与えたいときや、獣医師さんに相談したうえでシリンジを使う必要があるときにも、形状を調整しやすいのはメリットです。

ドライフードのトッピングとして少量混ぜる使い方もできます。

▶︎楽天で探す

▶︎Amazonで探す

 

Vet’s Labo「メディダイエット シニアエナジー」

medidiet

出典:Vet’sLabo

Vet’s Laboの「メディダイエット シニアエナジー」は、シニア後期の犬向けのペーストタイプのエネルギー補給食です。

15歳以上のハイシニア期になると、噛む力や飲み込む力だけでなく、味覚や嗅覚も落ちて食欲が低下しやすくなるため、
少量でエネルギーを補いたいときや、なめる形のほうが食べやすい子には、こうしたペーストタイプがおすすめです。

トッピングとして使う場合は、いつものご飯の上に少量のせたり、フード全体に薄くからめたりすると、香りづけとエネルギー補給を兼ねやすいです。

▶︎楽天で探す

▶︎Amazonで探す

 

我が家でも、スープご飯を舌でうまくすくえない様子が出てきてからは、テリーヌ状・ペースト状のものが食べやすくなりました。

「食べない」のではなく、「今の形状では食べづらい」こともあるので、ハイシニア期はフードの形にも注目してあげたいです。

なお、腎臓病や心臓病、膵炎などの持病がある犬、療法食を食べている犬は、市販品を選ぶ前に必ず獣医師さんに相談してください。総合栄養食や介護食であっても、その子の病気によっては合わない場合があります。

 

まとめ|老犬のトッピングは「食べるきっかけ」として上手に使おう

老犬の食欲不振に、トッピングは役立つことがあります。

香りを立たせる、水分を増やす、やわらかくする、少量でも栄養を補う。この4つを意識すると、愛犬に合うトッピングを選びやすくなります。

ただし、トッピングは万能ではありません。

病気、口の痛み、姿勢のつらさ、飲み込みづらさがある場合は、トッピングだけでは食べられないこともあります。

トッピングしても食べないときは、食器の高さ、フードの形状、食事回数、体調の変化を見直してみてください。

そして、元気がない、水も飲まない、嘔吐や下痢がある、持病がある、食べない状態が続く場合は、早めに獣医師さんへ相談しましょう。

介護期になると、理想の栄養バランスよりも「今、食べられること」を優先したほうがよい場面もあります。

食べてくれない時間は、飼い主にとって本当につらいです。だからこそ、無理に正解をひとつに決めず、愛犬の様子を見ながら、その子が食べられる形を探してあげてください。

Bedridden

 

参考文献・サイト

・家庭で実践できる食べない老犬の食事の工夫 老犬の食欲不振<後編>|ユニ・チャーム ペット
https://jp.unicharmpet.com/ja/web-magazine/dog-000052.html

・シニア犬の手作りご飯・薬膳レシピ|キュティア老犬クリニック
https://cutia.jp/shiniaken-rouken-tezukuri-gohan.html

・【獣医師監修】食欲復活!食べない老犬の栄養補給に良いご飯は?|ココグルメ
https://coco-gourmet.com/archives/324

・【獣医師監修】シニア犬の食欲不振 原因とすぐに試せる工夫&おすすめフード|Vet’s Labo
https://www.vetslabo.jp/view/page/senior

・犬の食欲不振に役立つ『トッピング』7つ|わんちゃんホンポ
https://wanchan.jp/column/detail/53314

タイトルとURLをコピーしました