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「散歩中、犬の爪が地面に擦れるようになった」
「足の甲をついて歩いている」
「気づいたら足先に傷ができていた」
そんな変化があるなら、犬のナックリングが起きている可能性があります。
ナックリングとは、足先を本来の位置に保ちにくくなり、足の甲や爪先を地面に擦るように歩く状態です。老犬に限ったものではなく、神経や脊髄の異常、外傷などが関係している場合もあります。
我が家の愛犬も、18 歳後半のころに後ろ足の甲に傷ができたことがきっかけで、足のつき方がおかしくなっていることに気づきました。

ナックリングでできた傷
「痛がっていないから大丈夫」と思っていたのですが、よく観察すると、歩くときに足の甲を地面につけることがあったのです。
この記事では、我が家の体験談を交えながら、犬のナックリングについて、原因や治療、動物病院を受診する目安、足を傷つけないためのサポーター・包帯などのケア方法、日常生活でできる対策を解説します。
なお、一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を行うものではありません。実際のケアや装具の使用については、愛犬の状態を確認したうえで獣医師さんにご相談ください。
この記事でわかること
・犬のナックリングとはどんな状態か
・ナックリングに気づいたきっかけと、我が家でできた傷の話
・犬のナックリングの原因
・ナックリングは治るのか
・動物病院を受診すべき目安
・アニサポ ナックルンなど、サポーター・包帯・ハーネスのケア方法
・老犬のナックリングに我が家でしている対策
犬のナックリングとは?足の甲や爪を擦って歩く状態
犬のナックリングとは、歩くときに足先を正常な位置に戻しにくくなり、足の甲や爪が地面に触れたり、擦れたりする状態です。
通常は肉球側を地面につけて歩きますが、神経や筋肉などの働きに異常が生じると、足先の位置をうまく調整できなくなることがあります。すると、足先を丸めたまま歩いたり、甲を地面につけたりしてしまうのです。
参考:PetSmile news「【獣医師監修】犬が足を引きずり痛がる!ナックリングの原因と症状。」
辻堂犬猫病院「犬の上腕骨骨折とナックリングについて|足の甲をつく歩き方は神経の問題?」
次のような変化がある場合は、ナックリングの可能性があります。
- 歩くときに爪を擦る音がする
- 足の甲に汚れがつきやすくなった
- 足先を丸めた状態で立つことがある
- 足の甲や爪に擦り傷ができた
- 以前よりつまずくことが増えた
- 足を引きずるような歩き方をする
ナックリングは老犬だけに起こるものではなく、また、前足・後ろ足のどちらにも見られる可能性があります。原因も加齢だけとは限らないため、「年齢のせい」と決めつけず、歩き方の変化として観察することが大切です。
我が家では、足の甲に傷ができたことが、ナックリングの最初のサインでした。
「痛がっていないから大丈夫」と考えるのではなく、足の甲や爪が擦れていないかも一緒に確認してあげると、異変に気づきやすくなります。
前足が弱ってつまずく場合の原因とケアについてはこちら。


犬のナックリングの原因は?老犬だけとは限らない
加齢による筋力低下や身体機能の変化
年齢を重ねた犬では、筋力や体を動かす機能が少しずつ変化し、以前のように足を持ち上げにくくなることがあります。
とくに歩くときの一歩が小さくなったり、足先を上げる動作が遅れたりすると、爪や足の甲が地面に触れやすくなることがあるのです。
また、歩行には筋力だけでなく、足先が今どの位置にあるのかを感じ取り、正しい位置へ戻す働きも関係しています。動物病院では、足を裏返したときに正常な位置へ戻せるかなど、神経学的な反応を確認することがあります。
ただし、「高齢だからナックリングになった」と決めつけるのは禁物です。
急に症状が出た、左右差が大きい、つまずきが増えているなどの変化がある場合は、ナックリング以外の原因がないか獣医師さんに確認してもらいましょう。
椎間板ヘルニアなど神経・脊髄の病気
犬のナックリングでは、椎間板ヘルニアをはじめとした神経や脊髄の病気が関係していることもあります。
椎間板ヘルニアでは、背骨の間にある椎間板の異常によって神経が圧迫され、痛みだけでなく、足を動かしにくい、ふらつく、麻痺が見られるなどの症状につながる場合があるのです。
また、神経や脊髄のどの部分に問題があるかによって、前足・後ろ足など症状の出方も変わります。
- 前足だけがおかしい
- 後ろ足だけを擦る
- 片側だけつまずく
- 歩き方全体が急に変わった
こういった場合も、「老化だから」と決めつけないことが大切です。
とくにダックスフンドなど椎間板ヘルニアのリスクが知られている犬種では、年齢が若くても歩行の変化を放置しないほうがよいでしょう。
ナックリングは見た目だけでは原因を特定できないため、異常が続く場合は動物病院で神経学的な検査などを受けることをおすすめします。
参考:愛甲石田どうぶつ病院「ワンちゃんの椎間板ヘルニアについて」
PetSmile news「【獣医師監修】犬が足を引きずり痛がる!ナックリングの原因と症状。」
外傷・骨折・神経の損傷
転倒や落下、交通事故、骨折などの外傷をきっかけに、ナックリングが見られることもあります。
とくに前足では、骨折やその周辺の腫れ、手術後の神経への影響などによって、足先を正常に使いにくくなるケースがあります。
「ケガは治ったように見えるのに、歩き方だけがおかしい」という場合も、以前の外傷と関係している可能性があります。
このように、犬のナックリングには複数の原因が考えられます。
だからこそ、家庭では足の擦れを防ぐケアを行いつつ、原因そのものについては動物病院で確認することが大切です。

犬のナックリングは治る?治療は原因によって異なる
「犬のナックリングは治るの?」と心配になる飼い主さんは多いと思います。
結論からいうと、ナックリングが改善するかどうかは、原因や神経への影響、症状の程度によって異なります。
一時的な神経障害などでは歩き方が回復していくケースがある一方、神経の損傷や進行性の病気などが関係している場合は、長期的なリハビリや生活上のサポートが必要になることもあるのです。外傷後のナックリングについても、原因や程度によって回復の見込みは異なります。
ナックリングの治療で行われることは、原因や症状に応じて異なります。
- 安静や運動制限
- 痛みや炎症に対する薬
- リハビリテーション
- 外科的治療
- 足先を傷つけないための保護
- 歩行を助けるサポート
どの方法が適しているかは、犬の状態次第です。
たとえば椎間板ヘルニアなどが疑われる場合は、神経症状の程度を確認したうえで治療方針が決まります。重症度によっては外科的治療が検討されることもあります。
参考:愛甲石田どうぶつ病院「ワンちゃんの椎間板ヘルニアについて」
そのため、「ナックリングに効くグッズを探す」ことを先にするのではなく、まず原因を確し、そのうえで足を守る方法を考えるのが基本です。
なお、高齢犬では、完全に以前の歩き方へ戻すことだけを目標にするのではなく、現在の歩行能力を維持しながら、「足先を擦って傷を作らない」「できるだけ自分で歩ける状態を保つ」といったことを重視したケアが大切になる場合もあります。
ナックリングに気づいたら動物病院へ|受診前に確認したいこと
愛犬の歩き方にナックリングらしい変化が見られたら、まずは動物病院へ相談しましょう。
ナックリングは「足先の擦れ」という見た目だけでは原因を判断できません。神経や脊髄の病気、外傷などが関係している場合もあるため、サポーターや包帯を探す前に、原因を確認しておくことが大切です。
次のような変化がある場合は、様子見を長引かせず、動物病院へ相談してください。
- 急に歩けなくなった
- 立ち上がるのが難しくなった
- 足の麻痺やふらつきが急に強くなった
- 強い痛みを示している
- 足の甲や爪から出血している
- 転倒・落下・事故などのあとに歩き方が変わった
「そこまで重症ではなさそう」という場合でも、歩き方の異常が続くなら、放置せずに一度診てもらいましょう。
参考:PetSmile news「【獣医師監修】犬が足を引きずり痛がる!ナックリングの原因と症状。」
おおくぼ動物病院「後足の麻痺」
受診時には、歩き方が分かる動画を用意しておくと役立ちます。診察室では緊張して、いつもと違う歩き方になる犬もいるためです。
撮影する際は、次の点を意識すると、歩き方の変化を獣医師さんに伝えやすくなります。
- 横から見た歩き方
- 後ろから見た足の運び方
- 前から見た歩き方
- 足先を擦る様子や、そのときの音
無理に歩かせる必要はありません。普段の生活の中で撮影できる範囲にとどめ、歩行が難しい場合や痛みが強い場合は、撮影よりも受診を優先してください。
また、足の感覚が鈍っている場合、甲に傷ができていても、犬自身が気にしていないように見えることがあります。痛がっていなくても、爪先や足の甲に擦れ、赤み、出血などがないか確認しておきましょう。
受診前に自己判断で強いマッサージやテーピングを始めるのは避けましょう。
原因によっては、無理に動かしたり足を固定したりすることが負担になる場合もあります。
ナックリングへの対処では、足先を保護するだけでなく、原因に応じた治療やケアを行うことが重要です。まずは動物病院で原因や状態を確認し、その子に合ったサポート方法を検討しましょう。

犬のナックリングをサポートする方法|症状に合わせて選ぼう
ナックリングのケアで大切なのは、人気の商品を買うことではなく、愛犬の状態に合ったサポート方法を考えることです。
サポートグッズにはそれぞれ特徴があり、犬の体格や症状によって適したものは異なります。
ここからは、サポーター・靴・包帯・ハーネスの特徴を紹介します。
ナックリング用サポーターを選ぶなら?アニサポ ナックルンシリーズ
ナックリングで「足先を擦って傷を作ってしまう」「歩くときに足先が地面につきやすい」という場合は、ナックリング向けに作られたサポーターを候補にできます。
その一つが、動物医療用品メーカーの anifull が展開している「アニサポ ナックルン」シリーズです。
ただし、商品を選ぶときは、ナックリング用だから買うのではなく、「愛犬の足をどこまで保護したいのか」「室内中心なのか」「散歩でも使うのか」「装着を嫌がらないか」まで考えて選ぶことをおすすめします。
アニサポ ナックルン

「足先が地面についてしまうけれど、靴ほどしっかりしたものは必要ない」という場合に検討しやすいのが、アニサポ ナックルンです。
主な特徴は次のとおりです。
- 引き上げ補助ベルト付きの足サポーター
- 巻くタイプで装着しやすく、面ファスナーで調整できる
- 足底にすべり止めゴムがあり、室内やお散歩でも使いやすい
- 前肢・後肢どちらにも使える(1ペア入り)
- 指や爪を引きずって歩く子のキズ防止に向く
足先を保護するだけでなく、引き上げ補助ベルトで足先を持ち上げ、足裏を地面に着けやすくする設計です。
ナックリング対策では、足先の引き上げはとても重要だと感じています。我が家の愛犬に包帯でサポートする際も、「適度な引き上げ具合」を作るのに一番気を使います。
こうした足先の保護や引き上げを補助する方法を検討している場合は、アニサポ ナックルンも選択肢の一つです。ただし、商品の仕様が愛犬の状態に合うかを確認し、必要に応じて獣医師さんにも相談したうえで検討しましょう。
購入前には、公式サイトで商品の仕様を確認し、販売ページではサイズや価格などをチェックしておくと安心です。
公式サイト商品ページ:アニサポ ナックルン
※リンク先は S サイズです。購入の際は、愛犬に合うサイズかどうかをご確認ください。
アニサポ ナックルンHERO

外で歩くことが多く、足先を擦るだけでなく、路面から足先をしっかり守りたい場合に候補になるのが「アニサポ ナックルン HERO」です。
ナックルンのサポータータイプに対し、こちらはシューズタイプ。足先を覆う構造のため、指先まで保護したい場合に検討できます。
主な特徴は次のとおりです。
- 足先の引き上げを補助する機能を備えている
- グリップ力を高めた設計
- アスファルトの熱への対策が施されている
- 指先まで覆うシューズタイプ
- 雨の日のアスファルトや草むら、砂利道など、屋外での使用を検討できる
ただし、靴を履かせれば必ず歩きやすくなるわけではありません。愛犬の足の状態や歩き方に合っているか、無理なく装着できるかを確認して選びましょう。
足先の保護だけでなく、引き上げの補助も必要な場合は、商品の仕様を確認し、必要に応じて獣医師にも相談すると安心です。
購入前には、公式サイトで機能や仕様を確認し、販売ページでサイズや価格などを比較しておきましょう。
公式サイト商品ページ:アニサポ ナックルン HERO
▶︎アニサポ ナックルン HERO をAmazonで確認する
※リンク先は S サイズです。購入の際は、愛犬に合うサイズかどうかをご確認ください。
ナックルンとナックルン HERO、どちらを選ぶ?
迷ったときは、「どちらが優れているか」ではなく、愛犬の足の状態や使用する場面に合わせて選ぶことが大切です。
| 悩み・使う場面 | 検討したい商品 |
|---|---|
| 足先の擦れが気になる | ナックルン |
| 足先の引き上げをサポートしたい | ナックルン |
| 散歩中の足先の保護を重視したい | ナックルン HERO |
| 足先を覆うシューズタイプを検討したい | ナックルン HERO |
ナックルンはサポータータイプ、ナックルン HERO はシューズタイプです。それぞれ形状保護の仕方が異なるため、愛犬の足の状態や使用目的に合わせて検討しましょう。
「愛犬が嫌がらないか分からない」「サイズが合うか不安」という場合は、購入前にレンタルで試してみる方法もあります。
anifull では、「わんトライ便+」というレンタルサービスを展開しています。ナックルンやナックルン HERO の単体プランに加え、サイズ比較や類似品との比較など、目的に応じたプランが用意されています。
・▶︎ナックルン単体
・▶︎ナックルンHERO単体
・▶︎ナックルンサイズ比較
・▶︎ナックルンHEROサイズ比較
・▶︎類似品比較
・▶︎ナックルン/ナックルンHERO比較
レンタル期間は7日間または30日間から選べるプランがあります。利用できる商品や期間、料金、返却条件は変更される場合があるため、申し込み前に公式ページで確認しましょう。
愛犬に合う商品を検討したい方は、レンタルプランの詳細を公式ページで確認してみてください。
装着後は、皮膚の赤みや締めつけ、ズレがないかを確認してください。使い始めは短時間から様子を見て、愛犬に合った使い方を心がけましょう。
ブーツ・靴下で足の甲を保護する
ナックリングによって足の甲や爪先が地面に擦れ、傷ができてしまう場合は、犬用の靴やブーツ、靴下で足先を保護する方法もあります。
特に、散歩中にアスファルトや砂利道で足先を擦ってしまう場合など、地面との摩擦から皮膚を守りたいときに検討できる方法です。
ただし、靴や靴下を履かせれば必ず安心というわけではありません。
履き慣れていない犬は違和感から歩きにくそうにしたり、靴の重さによって足を上げにくくなったりすることがあります。ナックリングがある犬では、装着によって歩き方が変わらないかを確認することが大切です。
選ぶ際は、デザインだけでなく、次のポイントを確認しましょう。
- 軽さ: 足を上げる動作の負担になりにくくないか
- サイズ: 足先に合っていて、締めつけすぎないか
- ズレにくさ: 歩いているうちに脱げたり、位置がずれたりしないか
- 保護力: 足の甲や爪先を地面との摩擦から保護できる形状か
- 歩きやすさ: 装着後も無理なく歩けるか
はじめて使用する場合は、短時間から試し、装着前後の歩き方や足先の状態を確認してください。痛みや傷がある場合、歩き方が急に変わった場合などは、靴で保護するだけで対処せず、獣医師さんに相談しましょう。
犬用の靴やブーツを探している方は、商品ごとのサイズや形状、素材などを比較し、愛犬に合うものを検討してみてください。
靴や靴下は、足先の保護だけでなく、滑りやすい床での使用を検討することもあります。選び方や使用時の注意点を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

テーピング・包帯で足先を保護する
「靴やサポーターを嫌がる」
「できるだけシンプルに足先を保護したい」
そんな場合には、包帯などで足先を保護する方法もあります。
ただし、ナックリングの原因や足の状態によっては、固定や巻き方が負担になる可能性があります。自己判断でテーピングや包帯を巻かず、使用してよいか、どのように巻けばよいかを事前に獣医師さんに確認しましょう。
使用する場合は、次の点を確認してください。
- 指先が冷たくなっていないか
- 腫れや赤みが出ていないか
- 包帯がズレて皮膚を擦っていないか
- 犬が強く気にしたり、嫌がったりしていないか
- 装着前より歩きにくくなっていないか
異常が見られた場合は、使用を中止し、必要に応じて獣医師に相談してください。
包帯は足先の保護に役立つ場合がありますが、ナックリングの原因そのものを改善するものではありません。足の状態や歩き方に不安がある場合は、保護だけで対処せず、原因に応じたケアを検討することが大切です。
犬用の包帯を探している方は、素材や伸縮性、肌への当たり方などを確認し、用途に合った商品を検討しましょう。
歩行補助ハーネスで体を支える
- 後ろ足がふらつく
- 立ち上がるのが難しい
- 散歩中に体が傾く
- 排泄時に姿勢を保ちにくい
このような様子が見られる場合は、足先の保護だけでなく、歩行補助ハーネスで体を支える方法も検討できます。
歩行補助ハーネスは、足先を直接保護する靴やサポーターとは異なり、体を支えて歩行や立ち上がりなどの動作を補助するための道具です。製品によっては、散歩だけでなく、立ち上がりや排泄時の姿勢保持をサポートできるものもあります。
ただし、必要以上に体を持ち上げると、犬自身が足を使いにくくなる場合があります。
愛犬の足の状態や歩き方を確認しながら、無理に引き上げず、自然な動きを補助するように使いましょう。
また、後ろ足のふらつきや歩きにくさには、さまざまな原因が考えられます。症状が急に現れた場合や悪化している場合は、ハーネスで支えるだけで対処せず、獣医師さんに相談することも大切です。
老犬の介護ハーネスには、後ろ足を支えるタイプや体全体を支えるタイプなどがあります。
愛犬の状態に合う種類や選び方、バスタオルを使った補助方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

ナックリングのサポート方法は、犬の状態によって適したものが異なります。
足先を保護する方法と体を支える方法を使い分けながら、愛犬が嫌がらず、できるだけ負担なく続けられる方法を選びましょう。
老犬のナックリング対策に、我が家で包帯を使っている理由
愛犬の後ろ足に異変を感じたのは、18 歳後半になったころでした。
足の甲に小さな傷ができているのを見つけ、当初は何かに擦れたのだろうと考えていたのです。しかし、歩く様子を観察していると、足裏ではなく、甲が地面に触れていることがありました。

ナックリングでできた傷。甲の汚れもわかります。
その後も様子を見ていましたが、足の甲を地面につける頻度が徐々に増えていきました。歩くこと自体が負担になれば、活動量が減り、体力の低下にもつながりかねません。そう考え、足を補助する方法を探し始めました。
装着への抵抗感を考慮して包帯を選択
対策を考えるうえで気になったのが、愛犬の性格です。普段から服や靴などを身につけることが得意ではないため、専用のブーツや硬めのサポーターでは負担を感じる可能性がありました。
そこで、まず試したのが柔らかい包帯です。足の形に合わせて巻けるため、我が家の犬には取り入れやすい方法だと考えました。
実際に使って感じた変化
包帯で足を持ち上げるように支えるようになってから、我が家では足の甲を地面につけることがなくなりました。足裏まで包めるため、散歩から帰ったあとの汚れが少なくなった点も、使ってよかったと感じるところです。
装着には難しい技術が必要という印象はなく、やり方に慣れてからは家族でも巻けるようになりました。
使い始めたころは気にしている様子がありましたが、現在は包帯を意識せずに歩いています。
もちろん、ただ巻けばよいというわけではありません。足を圧迫しすぎないように調整し、皮膚への摩擦や内部の蒸れにも注意しながら使用しています。
愛犬の状態に合わせて対策を考える
ナックリングが見られる場合、原因や状態によって必要な対応は異なります。
包帯だけで対処できるとは限らず、症状が気になるときには獣医師さんに相談し、適切な対応を検討することも大切です。
補助具を選ぶ際も、ひとつの商品にこだわる必要はないと感じています。我が家では包帯が合いましたが、専用サポーターのナックルンなどが使いやすい犬もいるでしょう。靴型の補助具が選択肢になる場合もあります。
大切なのは、愛犬の状態を確認しながら、歩行を支えられることと、無理なく受け入れられることの両方を考えることです。
飼い主にとって扱いやすいかどうかだけでなく、愛犬が負担を感じずに使えるかという視点も、対策を選ぶうえで欠かせないと感じています。

ナックリングの犬にマッサージはしてもいい?
ナックリングが見られる犬にマッサージを取り入れる場合は、原因や足の状態に合わせて行うことが大切です。
足先や肉球にやさしく触れるケアは、犬の反応を確認しながら行える方法のひとつです。ただし、マッサージによってナックリングそのものが改善するとは限りません。
ナックリングの原因には、神経や脊髄の異常、外傷などが関係している場合もあります。痛みや炎症が疑われるときは、自己判断で揉んだり、関節を無理に動かしたりしないようにしましょう。原因が分からない場合は、獣医師さんに状態を確認してもらうことも大切です。
マッサージを行う際は、足先や肉球にそっと触れ、次のような反応がないかを確認してください。
・触れたときに痛がらないか
・足を引っ込めたり、嫌がったりしていないか
・触れた後に歩き方が悪くなっていないか
嫌がる様子や歩き方の変化が見られた場合は、無理に続けず中止しましょう。
マッサージは、ナックリングを直接治すためのものではなく、必要な治療や歩行サポートとあわせて考える補助的なケアです。愛犬の状態を見ながら、負担にならない方法を選ぶことが大切です。
老犬向けの、足先や肉球をやさしく触るマッサージについては、こちらをご覧ください。

ナックリングの犬にできる生活環境の工夫
ナックリングの原因そのものを家庭環境だけで解決できるわけではありません。ただ、床で滑ったり、無理な段差を上り下りしたり、足先をなんども擦ったりする環境は避けたいものです。
ここでは、治療とは別に、毎日の暮らしでできる「足腰への負担を減らす工夫」を紹介します。
滑りにくい床を作る
フローリングなどで足が滑ると、犬が踏ん張りにくくなることがあります。
ナックリングがある犬では、足先だけを見るのではなく、普段過ごしている床も確認してみましょう。とくに、次のような場所は滑りやすくなっていないか確認することが大切です。
- よく歩く廊下
- 寝床から水飲み場までの動線
- トイレまでの通路
- 立ち上がることが多い場所
必要に応じて、滑り止めマットやカーペットなどを活用し、犬が足を滑らせにくい環境を整えてあげましょう。
滑り止めマットの選び方や使用した感想については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

段差やジャンプを減らす
階段や高い段差の上り下り、ソファやベッドからの飛び降りは、足腰に負担がかかりやすいため、ナックリングが気になる犬ではできるだけ避けたい行動です。
犬が自分で上り下りしようとする場所がある場合は、次のような対策を検討しましょう。
- スロープを設置する
- 柵を設置して、危険な場所への立ち入りを防ぐ
- 必要に応じて抱っこで補助する
愛犬の足腰の状態や体力に合わせて環境を整え、無理なく安全に移動できるようにしてあげましょう。
散歩は愛犬の状態に合わせて調整する
ナックリングがあるからといって、必ずしも散歩を中止する必要があるとは限りません。
ただし、原因や症状によっては運動を制限する必要があるため、獣医師から指示を受けている場合は、その指示を優先しましょう。
普段通り歩けているように見えても、次のような変化がないか観察することが大切です。
- いつもより足を擦る
- 疲れるのが早い
- 散歩の途中で立ち止まる
- 帰宅後にぐったりする
- 足の甲が赤くなる
こうした変化が見られたら、無理に歩かせず、その日の散歩時間や距離を見直しましょう。
足の甲に傷や赤みがある場合や、歩き方の変化が続く場合は、獣医師に相談してください。
散歩は長く歩くことよりも、愛犬の体調や足の状態に合わせて無理なく続けることを大切にしましょう。
足の甲や爪をこまめにチェックする
ナックリングがあると、足の甲や爪先が地面に擦れて、傷や赤みにつながることがあります。
散歩から帰ったときや足を拭くときに、次の点を確認してみましょう。
・足の甲に赤みがないか
・擦り傷がないか
・出血していないか
・爪が削れすぎていないか
・汚れがいつもより付いていないか
我が家では、足の甲の傷がナックリングに気づくきっかけになりました。
歩き方を見るだけでなく、足そのものを確認する習慣をつけておくと、小さな変化にも気づきやすくなります。
体重は適正範囲を意識する
体重が増えれば、足腰にかかる負担も大きくなります。
ただし、ナックリングがあるからといって、自己判断で食事量を大きく減らすのはおすすめできません。とくに老犬は、筋肉量や持病、食欲なども考慮する必要があります。
体重や食事について気になる場合は、獣医師さんに相談しながら、その犬に合った体重管理を行いましょう。
散歩時のハーネスを見直す
歩行が不安定になった犬では、散歩時に使っている首輪やハーネスも見直してみましょう。
ハーネスには体を支える面積が広いタイプもあり、首への負担を抑えながら体を支えやすくなる場合があります。ただし、ハーネスならどれでもよいわけではありません。
選ぶ際は、次の点を確認しましょう。
- 愛犬の体型に合っているか
- 歩くときに足の動きを妨げていないか
- 装着時に苦しそうな様子がないか
また、後ろ足のふらつきが強く、散歩だけでなく立ち上がりや排泄時にも補助が必要な場合は、一般的な散歩用ハーネスだけでなく、介護用ハーネスも選択肢になります。
参考:PetSmile news「【獣医師監修】犬が足を引きずり痛がる!ナックリングの原因と症状。」
ナックリング対策では、足先だけでなく、歩く環境や散歩時の補助具も含めて、愛犬が無理なく過ごせる環境を整えることが大切です。

まとめ|犬のナックリングは原因確認と足先の保護が大切
犬のナックリングは、年齢にかかわらず見られることがある歩き方の異常です。
足の甲を地面につける、爪を擦る、足先をうまく返せないといった変化には、筋力の低下だけでなく、神経や脊髄の異常、外傷などが関係している可能性もあります。
愛犬の歩き方に違和感があれば、年齢のせいだと判断せず、まずは動物病院で原因を確認しましょう。
そのうえで、日常生活では次のような対策を取り入れ、足先への負担を減らすことが大切です。
- 足の甲や爪に傷や赤みがないか確認する
- 滑りやすい床や段差を見直す
- 愛犬の体調に合わせて散歩を調整する
- 必要に応じてサポーターや歩行補助具を検討する
サポーターやシューズ、包帯、歩行補助ハーネスなどには、それぞれ異なる役割があります。愛犬の症状や使用する場所、装着時の様子などを踏まえ、無理なく使える方法を選びましょう。
装具の使用方法や足先の保護について判断に迷う場合は、獣医師に相談することも大切です。
我が家でも、愛犬の足の甲の傷をきっかけにナックリングに気づき、柔らかい包帯を使って足先を保護する方法を選びました。
ただし、適したケアは犬によって異なるため、同じ方法がすべての犬に合うとは限りません。
大切なのは、原因を確認したうえで、愛犬の状態に合ったケアを続けることです。まずは歩き方と足先の状態を観察し、できる対策から取り入れていきましょう。
参考文献・サイト
・犬の上腕骨骨折とナックリングについて|足の甲をつく歩き方は神経の問題?|辻堂犬猫病院
・【獣医師監修】犬が足を引きずり痛がる!ナックリングの原因と症状。|PetSmile news
・【獣医師監修】愛犬の歩き方がおかしいのは「ナックリング」の可能性も。マッサージやサポートグッズをご紹介|petan
・後足の麻痺|おおくぼ動物病院
・ワンちゃんの椎間板ヘルニアについて|愛甲石田どうぶつ病院
・シニア犬の関節ケア入門|段差・床・体重を見直して負担を軽減|光が丘動物病院グループ
・アニサポナックルン|anifull
・アニサポ ナックルンHERO|anifull


