犬のノミダニ・フィラリア予防薬は、ざっくり言うと「春から準備」が基本です。
フィラリア予防薬は、多くの地域で5月〜12月頃が目安になります。ただし、正確には「蚊が出始めてから1か月以内〜蚊がいなくなって1か月後まで」続けることが大切です。
ノミダニ予防薬は、3月頃から12月頃まで、または通年予防がすすめられることもあります。とくに草むら、公園、河川敷をよく歩く犬や、暖かい地域に住んでいる犬は、早めの対策が安心です。
「フィラリア予防薬は6月からでもいい?」「ノミダニ予防薬はいつからいつまで?」「ネクスガードみたいなまとめて予防できる薬はどうなの?」と迷う方も多いと思います。
この記事では、犬のノミダニ・フィラリア予防薬をいつから始めるか、何月から何月まで続けるか、老犬の場合の注意点まで、飼い主さん目線でわかりやすくまとめます。
※動物病院、製薬会社、公的機関などの情報を参考にしながら分かりやすくまとめています。参照元はこちら。
この記事でわかること
・犬のフィラリア予防薬はいつからいつまで必要か
・ノミダニ予防薬は何月から始めるのがよいか
・フィラリア予防薬を始める前に検査が必要な理由
・ノミ・ダニ・フィラリアを予防しないリスク
・老犬に予防薬を使うときの考え方
・ネクスガードスペクトラなどオールインワン薬の特徴
フィラリア予防薬は何月から何月まで?
フィラリア予防薬は、一般的には5月〜12月頃までが目安です。
ただし、全国どこでも同じではありません。フィラリアは蚊が媒介する病気なので、住んでいる地域の気温、蚊の発生時期、散歩コースによって予防期間が変わります。
覚えやすい考え方は、次の通りです。
・蚊が出始めてから1か月以内に始める
・蚊がいなくなってから1か月後まで続ける
・途中で自己判断してやめない
・毎年、開始前に動物病院で相談する
「もう蚊を見ないから終わりでいいかな」と思う時期こそ注意が必要です。フィラリア予防薬は、蚊を寄せつけない薬ではなく、犬の体内に入ったフィラリアの幼虫を駆除する薬です。
つまり、最後に蚊に刺されたあと、体内に入った幼虫をきちんと駆除するために、蚊がいなくなってからも1か月ほど続ける必要があります。
フィラリア予防薬は6月からでも大丈夫?
「フィラリア予防薬は6月からでも大丈夫?」という疑問もよくあります。
結論から言うと、地域やその年の気温、これまでの投薬状況によります。
寒い地域では6月開始が目安になることもありますが、関東以西では5月頃から始めるケースが多く、暖かい年は蚊の活動が早まることもあります。
もし「今年まだ飲ませていない」「去年の最後の薬を飲ませ忘れたかも」「いつから始めればいいかわからない」という場合は、自己判断で飲ませる前に動物病院へ相談してください。
フィラリアに感染している状態で予防薬を使うと、体調不良やショック症状につながる可能性があるため、予防開始前の血液検査が大切です。

ノミダニ予防薬はいつからいつまで?
ノミダニ予防薬は、春先から始めるのが安心です。
目安としては3月頃〜12月頃ですが、動物病院によっては通年予防をすすめることもあります。ノミやマダニは暖かい季節に活動が盛んになりますが、暖房の効いた室内や、冬でも暖かい日が続く地域では油断できません。
とくに注意したいのは、こんな犬です。
・草むらや公園をよく歩く
・河川敷や山道を散歩する
・キャンプや旅行に一緒に行く
・多頭飼いをしている
・皮膚が弱い
・シニア犬で体調を崩しやすい
ノミダニ予防は「かゆくなるから嫌だよね」というだけの話ではありません。ノミは皮膚炎や瓜実条虫の原因になることがあり、マダニはバベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)など、犬にも人にも関係する感染症を媒介することがあります。
散歩後に体をチェックする、草むらに入りすぎない、夏の散歩では虫対策をするなど、薬以外の予防もあわせて考えたいですね。
夏の散歩中の虫対策については、こちらの記事でも詳しくまとめています。


ノミ・ダニ・フィラリアを予防しないとどうなる?
ノミ・ダニ・フィラリアは、どれも「ついたら取ればいい」「症状が出てから考えればいい」ものではありません。
フィラリア症のリスク
フィラリア症は、蚊を介して犬に感染する寄生虫の病気です。フィラリアが成虫になると、心臓や肺の血管に寄生し、咳、疲れやすさ、元気の低下、呼吸困難などにつながることがあります。
初期は目立つ症状が出にくいこともあり、気づいたときには進行している場合もあります。だからこそ、治療よりも予防がとても大切です。
ノミのリスク
ノミは皮膚に強いかゆみを起こすだけでなく、ノミアレルギー性皮膚炎や瓜実条虫の原因になることがあります。
一度家の中で繁殖すると、犬だけでなくベッド、カーペット、ソファまわりにも広がる可能性があります。室内犬でも「外に出ないから大丈夫」とは言い切れません。
マダニのリスク
マダニは草むらや藪、公園などに潜んでいます。犬に咬みつくと皮膚炎や貧血の原因になるだけでなく、SFTSやバベシア症などの病気を媒介することがあります。
マダニが食いついているのを見つけても、無理に引き抜かず、動物病院で取ってもらうのが安心です。

ノミダニ・フィラリアの予防薬にはどんな種類がある?
犬のノミダニ・フィラリア予防薬には、いくつかのタイプがあります。
オールインワンタイプ
フィラリア、ノミ、マダニ、お腹の虫などをまとめて予防・駆除できるタイプです。
代表的なものに、ネクスガードスペクトラやクレデリオプラスなどがあります。
ネクスガードスペクトラは、フィラリア症予防、ノミ・マダニ対策、複数のお腹の虫の駆除に対応したオールインワンタイプです。公式情報では、8週齢以上、体重1.35kg以上の犬から投薬可能とされています。
クレデリオプラスは、犬糸状虫症の予防、ノミ・マダニの駆除、犬回虫・犬鉤虫・犬鞭虫の駆除などに対応しています。公式情報では、生後8週齢以上、体重1.7kg以上の犬が対象で、食事と同時または食後の投与が案内されています。
どちらも要指示医薬品なので、獣医師さんの処方や指示が必要です。ネット上の情報だけで選ばず、愛犬の体重、年齢、持病、アレルギー、飲ませやすさを相談して決めましょう。
フィラリア専用タイプ
フィラリア予防を中心に行う薬です。ノミダニ予防薬とは別に使うことがあります。
薬を分けることで、体質に合わせやすい場合もあります。一方で、毎月の管理が複数になるので、飲み忘れには注意が必要です。
ノミダニ専用タイプ
ノミ・マダニの予防や駆除に使う薬です。飲み薬、スポットタイプ、効果が数か月続くタイプなどがあります。
「フィラリアは注射で予防して、ノミダニは別の薬で管理する」といった方法もあります。
スポットタイプ
首の後ろなどに液体を垂らすタイプです。薬を飲むのが苦手な犬に向いていることがあります。
ただし、投与後しばらく触らない、シャンプーのタイミングに気をつけるなどの注意点があります。
注射タイプ
フィラリア予防では、年1回の注射も選択肢のひとつです。毎月の投薬を忘れやすい家庭では助かる方法ですが、ノミダニ予防は別に必要になります。
副反応や持病との兼ね合いもあるため、獣医師さんとよく相談して決めましょう。
フィラリア予防薬の値段はどのくらい?
フィラリア予防薬の値段は、犬の体重、薬の種類、動物病院、何か月分まとめて処方されるかによって変わります。
一般的には、体重が大きい犬ほど薬代は高くなります。また、フィラリアだけの薬より、ノミダニやお腹の虫までまとめて対策できるオールインワンタイプのほうが高く感じることもあります。
ただ、別々の薬を組み合わせるより管理しやすい、飲み忘れを減らしやすい、投薬の負担が少ないというメリットもあります。
値段だけで決めるよりも、
・毎月きちんと続けられるか
・愛犬が飲みやすいか
・体質や持病に合っているか
・ノミダニも一緒に対策したいか
・通年予防にするか季節予防にするか
このあたりを動物病院で相談すると選びやすいでしょう。

老犬のノミダニ・フィラリア予防で気をつけたいこと
老犬の場合、「もう年だから予防薬は負担にならないかな」と心配になりますよね。
わが家にも19歳になる柴犬がいるので、シニア期の薬や通院に慎重になる気持ちはよくわかります。
ただ、老犬だからこそ、フィラリアやマダニが媒介する病気、ノミによる皮膚トラブルはできるだけ避けたいところです。若いころより体力が落ちているぶん、感染症や皮膚炎がきっかけで食欲が落ちたり、持病に影響したりすることもあります。
老犬の予防で大切なのは、自己判断でやめることではなく、その子の体に合う方法を選ぶことです。
動物病院では、次のような点を見ながら相談できます。
・心臓、腎臓、肝臓などの持病があるか
・今飲んでいる薬との相性
・最近の体重変化
・食欲や吐き戻しの有無
・皮膚の状態
・散歩の頻度や行き先
・フィラリア検査や健康診断の結果
シニア犬では、春の予防シーズンを健康チェックの機会にするのもおすすめです。体重測定や血液検査で今の状態を知っておくと、予防薬も選びやすくなります。
予防薬を飲み忘れた・吐いたときは動物病院に相談しよう
予防薬は毎月続けるものなので、うっかり忘れてしまったり、飲ませたあとに吐いてしまったりすることもあります。
また、「今年はまだ始めていないけれど、途中から飲ませてもいいのかな」と迷うケースもありますよね。
ただし、フィラリア予防薬の飲み忘れや途中再開は、自己判断で進めないほうが安心です。数日程度なのか、数週間〜数か月空いたのか、地域の感染リスクはどうかによって対応が変わります。
「前回いつ飲ませたかわからない」「数か月忘れた」「去年の最後の薬を飲ませていないかも」という場合は、動物病院に確認しましょう。
また、飲ませたあとに吐いてしまった場合も、薬の種類や吐いたタイミングによって再投与の判断が変わります。すぐにもう1回飲ませる前に、処方された動物病院へ連絡するのが安心です。
予防薬は、種類によって投与間隔や注意点が違います。迷ったときは「たぶん大丈夫」と自己判断せず、薬の名前や飲ませた日をメモして、かかりつけの獣医師さんに相談しましょう。

夏の散歩では薬とあわせて虫対策を
予防薬は大切ですが、散歩中の虫対策もあわせて行うとより安心です。
とくに夏は、蚊、ノミ、マダニだけでなく、暑さそのものも犬の負担になります。涼しい時間に歩く、草むらに入りすぎない、帰宅後に体をチェックする、虫よけグッズを使うなど、できる対策を組み合わせていきましょう。
夏の散歩では、虫だけでなく熱中症や肉球のやけどにも注意が必要です。
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まとめ:ノミダニ・フィラリア予防薬は春から準備しよう
犬のフィラリア予防薬は、多くの地域で5月〜12月頃が目安です。正確には、蚊が出始めてから1か月以内に始め、蚊がいなくなってから1か月後まで続けます。
ノミダニ予防薬は、3月頃〜12月頃、または通年予防が選択肢になります。草むらや公園をよく歩く犬、暖かい地域に住む犬、シニア犬はとくに早めに相談しておくと安心です。
フィラリア予防薬は、始める前の検査が大切です。飲み忘れたとき、6月から始めたいとき、老犬に使うのが不安なときは、自己判断せず獣医師さんに相談しましょう。
愛犬の予防は、毎年のことなので少し面倒に感じる日もあります。でも、フィラリアもノミダニの病気も、予防で避けられるリスクがたくさんあります。
春になったら「今年も予防の季節だな」と思い出して、愛犬に合った方法で無理なく続けていきたいですね。

参考文献・サイト
・フィラリア予防はいつから? – めぐり動物病院 元代々木
https://www.meguriah.jp/3385/
・犬のフィラリア予防|始める時期・予防期間・薬のタイプを解説 – 姉ヶ崎どうぶつ病院
https://anegasaki-ah.jp/column/Dt28rpWiQYMf/
・2026フィラリア予防薬の期間はいつからいつまで?何月から何月まで、子犬への投与も解説 | ぽちたま薬局スタッフブログ
https://pochitama.pet/wp/ds3
・愛犬・愛猫のノミ・ダニ・フィラリア予防 ~年間スケジュールと適切な予防法~ | おおした動物病院
https://oshita-ah.com/column/148.html/
・フィラリア・ノミダニ予防はいつから?正しい始め方と注意点 | こひ動物病院
https://kohi-ac.com/blog/4427/
・フィラリア・ノミダニ予防が始まります | おおじま動物クリニック
https://www.oojima-ac.com/post/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%83%80%E3%83%8B%E4%BA%88%E9%98%B2%E3%81%8C%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99
・フィラリア予防とノミ・マダニ予防の期間は?忘れずに投薬を | 酒井獣医科病院
https://www.sakai-ah.com/information/198/
・【フィラリア予防はいつから?】春に始める理由と検査の必要性 | 池田動物病院
https://ikedaanihos.com/spring-heartworm-prevention/
・フィラリアの予防時期について – 博多犬猫医療センター
https://www.hakata-dcm.jp/news/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%AE%E4%BA%88%E9%98%B2%E6%99%82%E6%9C%9F%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
・フィラリア・ノミ・ダニ予防はいつから?|立川オハナ動物病院
https://www.ohana-ahp.com/blog/1894/
・【獣医執筆】犬のフィラリア予防薬はいつから飲ませる?予防期間を地域別に解説 | INUNAVI
https://inunavi.plan-b.co.jp/filaria_period/
・ネクスガード スペクトラ 概要・特徴 | ベーリンガーインゲルハイム
https://animal-health.boehringer-ingelheim.jp/pet-owner/products/nexgard-spectra
・クレデリオプラス錠 | エランコジャパン
https://mypetandi.elanco.com/jp/our-products/credelioplus
・ペットの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について | 神奈川県
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/e8z/sfts.html

