犬用スリングは、愛犬を抱っこしながら移動できる便利なアイテムです。
散歩中に疲れた時、通院、車移動、災害時、そして老犬介護の場面でも役立ちます。
ただし、どの犬にも万能というわけではありません。サイズが合わなかったり、姿勢が苦しかったり、長時間入れっぱなしにしたりすると、犬にも飼い主にも負担になることがあります。
そのため、犬用スリングは「愛犬の体格・姿勢・使うシーン」に合うものを選ぶのがおすすめです。
この記事では、犬用スリングの選び方、底板付きと底板なしの違い、「犬にスリングは良くない?」という不安、老犬に使って感じたメリット、おすすめ商品についてまとめます。
※獣医師さん監修記事や、犬用スリング専門ブランド・ペット関連企業の公式情報などを参考にしながら、実体験も交えて分かりやすくまとめています。参照元はこちら。
この記事でわかること
・犬用スリングのおすすめの選び方
・底板付きスリングと底板なしスリングの違い
・犬にスリングは良くないのか、注意点とデメリット
・小型犬・中型犬・大型犬での選び方の違い
・老犬にスリングを使って感じたメリット
・実際に使ってよかった「いぬのくらし」のペットスリングについて
犬用スリングは「犬の体格・姿勢・使うシーン」に合うものを選ぼう
犬用スリングを選ぶ時は、ランキング上位の商品をそのまま選ぶよりも、まず愛犬に合うかどうかを確認しましょう。
特に確認したいのは、次のポイントです。
・愛犬の体重に合う耐荷重か
・体が無理なく収まるサイズか
・犬の姿勢が苦しくなりにくいか
・飛び出し防止機能があるか
・飼い主の肩や腰に負担がかかりにくいか
・散歩、通院、車移動、災害時など使いたい場面に合っているか
底板付きの犬用スリングは、足元が安定しやすいのが魅力です。一方で、底板なしでも体全体を包み込むように支えるタイプなら、犬が落ち着きやすいこともあります。
わが家では、19歳の柴犬に「いぬのくらし」のペットスリングを使っています。現在は体重6kgほどですが、体全体を包み込むように入れることができ、車移動や歩けない日の散歩、夜中に落ち着かせたい時にとても助けられています。

犬用スリングはどんな時に使える?
犬用スリングは、抱っこを楽にするだけでなく、愛犬との移動の選択肢を増やしてくれます。
散歩中に疲れた時・歩けない時
犬が散歩の途中で疲れてしまった時や、足腰の調子が悪くて長く歩けない時に、スリングがあると抱っこ移動がしやすくなります。
特に老犬の場合、「今日は歩けないから散歩はやめよう」となりがちですが、スリングがあると外の空気を吸わせたり、少し離れた場所まで気分転換に連れて行ったりしやすくなります。
また、夏の散歩では地面が熱くなりすぎることがあります。暑すぎる時間帯の散歩は避けるのが前提ですが、どうしても移動が必要な時は、熱いアスファルトを歩かせずにスリングで抱っこする選択肢もあります。
夏の散歩対策については、こちらの記事でも詳しくまとめています。

通院・トリミング・マンション共用部の移動
動物病院やトリミングサロンへ行く時にも、犬用スリングは便利です。
抱っこだけだと会計や荷物の出し入れが大変ですが、スリングに入れていると両手が使いやすくなります。
マンションの共用部や、人混み、拾い食いが心配な場所など、少しだけ抱っこで移動したい場面にも使いやすいです。
車移動・災害時の備え
わが家の柴犬は、シニア期に入ってから目が見えにくくなったせいか、車に乗ることを嫌がるようになりました。
一時期は車移動がほとんどできなかったのですが、最近はスリングに入れて抱っこした状態だと、車に乗ってくれることがあります。
本人が気づいていないだけかもしれませんが、それでも飼い主としては、動物病院のデイケアや緊急時の移動など、選択肢が増え、メリットがとても大きいです。
災害時も、犬を抱えて避難しなければならない場面があります。両手が使えるスリングは、防災グッズのひとつとして用意しておくのも良いと思います。
老犬介護で落ち着かせたい時
個人的に、老犬介護でスリングが役立つと感じたのは、夜中の徘徊や夜鳴きの時です。
うちの犬は夜中に徘徊して、そのまま夜鳴きにつながることがあります。少し歩かせてから抱っこしてスリングに入れると、落ち着いて寝てくれることがあります。
ずっと腕だけで抱っこしていると飼い主の体もつらいですが、スリングに入れながらソファーに座ると、こちらも少し休めます。
もちろん犬によって合う・合わないはありますが、老犬との暮らしでは「抱っこを支えてくれる道具」があるだけで、かなり気持ちが楽になる場面があります。
犬用スリングの選び方
犬用スリングは、見た目のかわいさだけで選ぶよりも、安全性と使いやすさを優先した方が失敗しにくいです。
愛犬の体重・体型に合うものを選ぶ
まず確認したいのは、耐荷重とサイズです。
犬用スリングは小型犬向けの商品が多いですが、中型犬に対応しているものもあります。柴犬やフレンチブルドッグ、シェルティなどは体重だけでなく体型差も大きいので、耐荷重だけで判断せず、袋部分の大きさや着用例も確認したいところです。
特に中型犬用スリングを探している場合は、「何kgまで使えるか」「犬の体が無理なく収まるか」「飼い主が支えられる重さか」を見ておきましょう。
犬の姿勢が苦しくないものを選ぶ
スリングの中で犬の背中が丸まりすぎたり、縦抱きのような不自然な姿勢になったりすると、体に負担がかかる可能性があります。
特にダックスフンドやコーギーのような胴長犬種は、伏せに近い姿勢で抱っこできるものが安心です。
老犬や、足腰・関節・気管などに不安がある犬の場合は、自己判断だけで使わず、かかりつけの獣医師さんに相談してから使うと安心です。
底板付きか底板なしかで選ぶ
底板付きスリングは、足元が安定しやすいのがメリットです。犬が中で踏ん張りやすく、怖がりな子や足場の安定を求める子には合う場合があります。
一方で、底板がないスリングでも、布全体で犬の体を包み込むように支えるタイプがあります。
わが家で使っている「いぬのくらし」のペットスリングは底板なしですが、袋部分が大きめで、体全体を包み込むように入れられます。うちの犬にはこの包まれる感じが合っていたようで、今までスリング拒否だった子でも使えています。
底板付きが絶対に良い、底板なしが良くない、というよりも、愛犬が落ち着ける形かどうかで選ぶのがおすすめです。
飛び出し防止機能を確認する
犬用スリングを使う時は、飛び出しや落下に注意が必要です。
飛び出し防止リード、カラビナ、フタ、メッシュネットなどが付いている商品もあります。
接続する場合は、首への負担を考えると、首輪よりハーネスにつなぐ方が安心です。かがむ時や、犬を出し入れする時は、必ず手を添えて支えてあげましょう。
飼い主の肩や腰に負担が少ないものを選ぶ
犬の体重は、思っている以上に肩にきます。
特に中型犬や、長時間抱っこする可能性がある場合は、肩紐が幅広いもの、クッション性があるもの、体に密着しやすいものを選ぶと楽です。
わが家で使っているスリングは肩紐部分が幅広く、クッション性もあります。夜にソファーで斜め姿勢のまま使うこともありますが、私は肩が凝りにくいと感じています。
季節・お手入れ・収納性も見る
夏に使うなら、通気性のよい素材やメッシュタイプが便利です。スリングの中は犬と飼い主が密着するので、暑い時期は熱がこもりやすくなります。
雨の日や汚れが気になる場合は、撥水性や洗濯のしやすさも見ておくと安心です。
また、散歩中に持ち歩くなら、コンパクトにたためるかも大事です。ポケット付きのスリングなら、スマホや小さなお散歩グッズを入れられて便利です。

犬にスリングは良くない?注意点とデメリット
犬用スリングは便利ですが、使い方によっては犬に負担がかかることもあります。
サイズや姿勢が合わないと負担になる
犬の体に対してスリングが小さすぎると窮屈ですし、大きすぎると中で体が安定しにくくなります。
また、背骨が不自然に立つ姿勢や、足腰に負担がかかる姿勢になっていないかも確認が必要です。
スリングの中で犬がもぞもぞ動き続ける、肩の方へ登ろうとする、落ち着かない様子がある場合は、サイズや入れ方が合っていない可能性もあります。
長時間入れっぱなしにしない
スリングの中では、犬は同じ姿勢になりやすいです。
短時間の移動には便利ですが、長時間入れっぱなしにするのは避け、様子を見ながら休憩させてあげましょう。
暑い日は特に、パンティングが増えていないか、苦しそうにしていないかをこまめに確認してください。
嫌がる犬に無理に使わない
犬によっては、スリングが苦手な子もいます。
ただし、スリングそのものが嫌なのではなく、「まだ歩きたい」「外を見たい」「抱っこが苦手」「入れ方が不安定」など、別の理由で嫌がっていることもあります。
最初は家の中で短時間から練習して、無理に押し込まないようにしましょう。
うちの犬も、成犬の頃はまったくスリングに入りませんでした。入れても飛び出ようとしていたので、その頃は無理に使いませんでした。
ハイシニアになった今は入ってくれるようになり、犬の年齢や状態によっても受け入れ方は変わるのだと感じています。
犬用スリングのおすすめ商品
ここでは、用途別におすすめしやすい犬用スリングを紹介します。
実際に使っておすすめ|いぬのくらし ペットスリング TD-1029

出典:楽天
わが家で使っているのは、「いぬのくらし」のペットスリングです。
商品ページや紹介情報では、小型犬〜中型犬向けで、体重10kg前後までとされています。素材はコットンで、強度検査済み・獣医師さん監修製品として紹介されています。
うちの犬は現在6kg程度の柴犬です。最盛期の半分くらいの体重になりましたが、中型犬の体格ではあります。
このスリングで良いと感じているのは、底板なしでも袋部分が大きめで、体全体をしっかりと包み込めるところです。柔らかいけれど生地はしっかりしていて、犬の体がすっぽり収まります。
飼い主側としても、肩紐が幅広で負担が少なく、コンパクトにたためるのが便利です。スマホサイズの収納ポケットもあるので、ちょっとした散歩なら身軽に出られます。
特に老犬の場合、ただ移動するだけでなく「安心して抱っこされている感じ」が大事なのかもしれません。うちの子は、スリングの中で落ち着いてくれることが多くなりました。
ただし、10kgを超えるような犬や、足元にしっかりした底板がある方が安心する犬には、別の商品も検討した方が良いと思います。
中型犬ならERVAも候補

出典:ERVA公式サイト
中型犬用のスリングを探している場合は、ERVAも候補になります。
ERVAの公式サイトでは中型犬の着用例が紹介されており、9.2kg、12kg、13kgなど10kgを超える柴犬の使用例も掲載されています。
犬用スリング専門ブランドなので、サイズ相談をしながら選びたい方や、中型犬でもしっかり使えるものを探している方、また小型犬2頭での使用を検討している方でも、候補となる商品が揃っているのは魅力的です。
価格は高めになりやすいですが、「中型犬でも安心して使えるものを選びたい」という方は見ておく価値があると思います。
底板付きで選ぶなら、安定感と安全機能を重視
底板付きの犬用スリングを選ぶなら、底板の有無だけでなく、次の機能も確認しましょう。
・飛び出し防止リードがあるか
・メッシュネットやフタがあるか
・肩パッドがあるか
・長さ調整ができるか
・愛犬の体重に対応しているか
RADICAのペットスリングは、底板付きで安定感があり、撥水・防汚素材や飛び出し防止機能など、普段のお出かけに使いやすい機能がそろっています。

出典:楽天
Lil&Famのペットスリングは、メッシュ素材や底板、肩パッド、飛び出し防止ストラップなどがあり、暑い季節や通院・買い物などにも使いやすいタイプです。

出典:Lil&Fam
小型犬や、足元の安定感を重視したい犬には、底板付きタイプが合いやすいと思います。
おしゃれ・普段使いならデザイン性も見てOK
毎日の散歩やカフェ、お出かけで使うなら、デザイン性も大事です。
マンダリンブラザーズのペットスリングは、シンプルでおしゃれなデザインと伸縮性のある生地によるフィット感が特徴で、密着感を重視したい小型犬との普段使いに向いています。

出典:マンダリンブラザーズ公式
snowdropのペットスリングは、コットン素材のやさしい肌触りと幅広の肩紐、コンパクトにたためる使いやすさが特徴で、ナチュラルな雰囲気のスリングを探している方に向いています。

出典:楽天
ただし、おしゃれさや飼い主さんに好みだけで選ばず、耐荷重・サイズ・飛び出し防止機能は必ず確認してください。
小型犬・中型犬・大型犬でスリング選びはどう違う?
犬用スリングは、犬のサイズによって選び方が変わります。
小型犬は選択肢が多い
小型犬用スリングは種類が豊富です。
軽さ、洗いやすさ、飛び出し防止機能、季節に合う素材などを見ながら、生活スタイルに合うものを選びやすいと思います。
公共交通機関を使いたい場合は、スリングが利用可能かどうかを事前に確認し、必要に応じてフタ付きや全身が収まるキャリーも検討しましょう。
中型犬は耐荷重と肩への負担を重視
中型犬は、体重も体型も犬によって差が大きいです。
柴犬、フレンチブルドッグ、シェルティなどは、同じ中型犬でも体の長さや厚みがかなり違います。
耐荷重だけでなく、着用写真や同じ犬種のレビュー、袋部分の大きさを確認すると失敗しにくいです。
飼い主の肩への負担も大きくなるので、肩紐が幅広いものや、安定して体に密着するものを選びましょう。
大型犬はスリング以外も検討
大型犬の場合、一般的な犬用スリングで対応できる商品はかなり限られます。
無理にスリングを使うより、ペットカート、介護用ハーネス、車用キャリーなど、体格に合った移動手段を検討した方が安心です。

老犬にスリングを使って感じたメリット
ここからは、19歳の柴犬と暮らしている私が、実際にスリングを使って感じたことです。
車移動の選択肢が増えた
シニア期に入ってから、うちの犬は車に乗ることを拒否するようになりました。
目が見えにくくなったことも関係しているのか、一時期は車移動がほとんどできませんでした。
でも最近、スリングで抱っこした状態だと車に乗ってくれるようになりました。これによって、動物病院のデイケアや、いざという時の移動の選択肢が増えました。
夜中の徘徊・夜鳴き後に落ち着きやすくなった
夜中の徘徊から夜鳴きにつながる時、少し歩かせてからスリングに入れると、落ち着いて寝てくれることがあります。
ずっと抱っこだとこちらの腕や肩がつらいですが、スリングがあると支えやすくなります。
老犬介護は、犬も飼い主も無理をしすぎないことが大切だと感じています。
歩けない日でも散歩に連れて行きやすい
歩けない日でも、スリングがあれば少し遠くまで連れて行けます。
自分の足で歩けなくても、外の空気を吸ったり、風を感じたりすることは、犬にとって気分転換になるのではないかと思っています。
特に老犬になると、散歩は「運動」だけでなく「刺激」や「安心」の時間でもあると感じます。
犬用スリングを使う時のコツ
最後に、犬用スリングを使う時のコツをまとめます。
最初は家の中で短時間から練習する
初めて使う時は、いきなり外で使わず、家の中で短時間から慣らすのがおすすめです。
座った状態で入れてみる、すぐに出してあげる、嫌がったら無理をしない、という流れで少しずつ試します。
入れる時・出す時は犬の体を支える
スリングに入れる時は、犬の体をしっかり支えながら入れます。
出す時は、立ったまま高い位置から降ろすのではなく、飼い主がしゃがんで低い位置からゆっくり降ろしましょう。
前足から落ち着いて降ろしてあげると安心です。
暑さ・苦しさ・不安そうな様子をこまめに見る
スリングの中は、犬と飼い主が密着します。
夏は熱がこもりやすいので、パンティングが増えていないか、暑そうにしていないかを見てください。
また、もぞもぞ動き続ける、外に出たがる、肩の方へ登ろうとするなどの様子があれば、サイズや入れ方、使用時間を見直した方が良いです。

まとめ|犬用スリングは、愛犬に合えば暮らしと介護の選択肢を増やしてくれる
犬用スリングは、愛犬の体格や性格、使うシーンに合ったものを選べば、散歩・通院・車移動・災害時・老犬介護でとても頼れるアイテムです。
選ぶ時は、耐荷重、サイズ、犬の姿勢、安全機能、飼い主の肩への負担、季節に合う素材を確認しましょう。
底板付きが合う犬もいれば、底板なしで体全体を包み込むタイプが落ち着く犬もいます。大切なのは、愛犬が苦しくなく、安心して入っていられるかどうかです。
わが家では、「いぬのくらし」のペットスリングが、19歳の柴犬との暮らしでかなり助けになっています。
歩かせるか、家にいるかの二択ではなく、スリングで抱っこして外に出る。そんな選択肢があるだけで、老犬との毎日が少し楽になることもあります。

参考文献・サイト
・いぬのきもちWEB MAGAZINE「【獣医師監修】犬用のスリングって?メリット・デメリットや選び方を解説」
https://dog.benesse.ne.jp/withdog/content/?id=43806
・ERVA「専門家が回答!犬にスリングは良くない?正しく選ぶ&使うポイントも解説」
https://www.erva-dog.com/blogs/about-dogsling/dakkohimo-selectionpoint
・ERVA「柴犬におすすめのドッグスリング」
https://www.erva-dog.com/pages/gallery-shiba-inu
・いぬのくらし「ペットスリング TD-1029」
https://item.rakuten.co.jp/tiny-doggy/td-1029/
・SAKIDORI「犬用抱っこ紐・スリングのおすすめ15選」
https://sakidori.co/article/3170919


