犬が水を飲まないと、「何時間くらいなら大丈夫?」「このまま様子を見ていいの?」と心配になりますよね。
結論からいうと、犬が水を飲まないときは、まず元気・食欲・おしっこ・嘔吐や下痢の有無を確認してください。
ぐったりしている、ご飯も食べない、おしっこが出ない、嘔吐や下痢がある、24時間以上ほとんど水を飲まないといった場合は、自宅で対処を続けるよりも、早めに動物病院へ相談したほうが安心です。
一方で、元気や食欲があり、ウェットフードや手作り食などから水分を取れている場合は、水皿から飲む量が少なく見えることもあります。
この記事では、犬が水を飲まない原因、何時間くらいで注意が必要なのか、水を飲まないとどうなるのか、自宅でできる対処法やチュールなどを使った工夫まで、飼い主目線でわかりやすくまとめます。
※獣医師さん監修記事や動物病院、ペット関連企業のwebサイトなどを参考にしながら分かりやすくまとめています。参照元はこちら。
この記事でわかること
・犬が水を飲まないときにまず確認すること
・犬が水を飲まない原因
・何時間くらい水を飲まないと危険なのか
・犬が水を飲まないとどうなるのか
・自宅でできる水分補給の対処法
・チュールやささみの茹で汁などを使うときの注意点
・動物病院へ相談したほうがいいサイン
犬が水を飲まないときはまず危険サインを確認しよう
犬が水を飲まないとき、最初に見るべきなのは「水を飲んでいない時間」だけではありません。
元気があるか、ご飯は食べているか、おしっこは出ているか、嘔吐や下痢はないかを一緒に確認することが大切です。
次のような様子がある場合は、脱水や病気が隠れている可能性があります。
・ぐったりしている
・ご飯も食べない
・嘔吐や下痢がある
・おしっこが少ない、色が濃い
・半日以上おしっこが出ていない
・呼吸が荒い、体が熱い
・24時間以上ほとんど水を飲まない
このようなサインがあるときは、「少しずつ飲ませれば大丈夫」と自己判断せず、早めにかかりつけの動物病院へ相談してください。
特に子犬やシニア犬、持病がある犬、暑い季節の犬は、脱水が進みやすいので注意が必要です。

犬は何時間水を飲まないと危険?
犬が水を飲まないときに気になるのが、「何時間までなら大丈夫なのか」ということですよね。
健康な成犬でも、丸1日近くほとんど水を飲まない状態は望ましくありません。元気があるように見えても、24時間以上まったく飲まない場合は動物病院へ相談したほうが安心です。
また、子犬・老犬・持病がある犬・暑い時期の犬は、半日ほどの変化でも慎重に見てあげたいところです。
ただし、犬の飲水量は食事内容によっても変わります。
ウェットフードや手作り食、スープごはんを食べている犬は、食事から水分を取れているため、水皿から飲む量が少なくなることがあります。
反対に、ドライフード中心なのに水をほとんど飲まない、さらに元気や食欲も落ちているという場合は注意が必要です。
時間だけで判断せず、「いつもの様子と比べてどうか」を見てあげましょう。
犬が水を飲まない原因
犬が水を飲まない原因はひとつではありません。
病気ではない一時的な理由もあれば、痛みや体調不良が関係していることもあります。
食事から水分を取れている
ウェットフードや手作り食を食べている犬は、食事からかなり水分を取れています。
ドライフードの水分量はおよそ10%ほどですが、ウェットフードは75〜80%ほど水分を含むものもあります。
そのため、フードを変えたタイミングで「水を飲まなくなった」と感じることもあります。
元気も食欲もあり、おしっこも普段通りなら、食事から水分を取れている可能性も考えられます。
季節や運動量の変化
冬や涼しい日は、夏に比べて喉が渇きにくくなります。
運動量が少ない日も、飲む量が減りやすいです。
一方で、夏はパンティングで体温を下げようとするため、水分が失われやすくなります。暑い日に水を飲まない場合は、熱中症や脱水にも注意しましょう。
水や器が気に入らない
犬は意外と、水のにおいや器の素材、置き場所に敏感です。
水が古い、器にぬめりがある、水道水のにおいが苦手、器の高さが合わない、落ち着かない場所に置いてあるなどの理由で飲まなくなることがあります。
陶器・ステンレス・プラスチックなど器の素材を変えたり、水を置く場所を変えたりするだけで飲むようになる犬もいます。
ストレスや環境の変化
引っ越し、来客、旅行、ペットホテル、多頭飼い、新しい家族が増えたなど、環境の変化がストレスになって水を飲まなくなることもあります。
この場合は、静かで落ち着ける場所に水を置き、安心して飲める環境を作ってあげることが大切です。
病気や痛みがある
水を飲みたくても、痛みや体調不良で飲めないこともあります。
たとえば、歯周病・口内炎・口腔内腫瘍など口の中に痛みがある場合、水を飲むことを嫌がることがあります。
首や腰、関節に痛みがある犬は、水を飲む姿勢がつらくて飲まないこともあります。
また、胃腸炎や膵炎、腎臓病、肝臓病、糖尿病、感染症、熱中症などが関係しているケースもあります。
「水を飲まない」に加えて「ご飯食べない」「元気がない」「吐く」「下痢をしている」といった症状がある場合は、早めに獣医師さんに相談してください。

犬が水を飲まないとどうなる?
犬が水を飲まない状態が続くと、脱水を起こす可能性があります。
脱水になると、元気がなくなる、食欲が落ちる、口の中が乾く、おしっこが少なくなる、尿の色が濃くなるなどの変化が見られることがあります。
水分不足は、熱中症、尿路結石、膀胱炎、腎臓への負担、便秘などにもつながることがあります。
自宅でできる簡単なチェックとしては、背中や首の皮膚を軽くつまんで、離したあとにすぐ戻るかを見る方法があります。戻るのに時間がかかる場合は、脱水のサインかもしれません。
また、歯ぐきが乾いてネバついていないか、歯ぐきを軽く押して白くなったあと、ピンク色に戻るまで時間がかからないかも目安になります。
ただし、これらはあくまで家庭での確認方法です。少しでも不安がある場合は、動物病院へ相談しましょう。
犬の1日に必要な水分量の目安
犬が1日に必要とする水分量は、一般的に体重1kgあたり40〜60ml程度が目安とされています。
たとえば、体重5kgの犬なら200〜300ml、体重10kgの犬なら400〜600mlほどが目安です。
ただし、これはあくまで目安です。
気温、運動量、年齢、体調、食事内容によって必要な水分量は変わります。
ウェットフードやスープごはんを食べている犬は、水皿から飲む量が少なくても、食事から水分を取れていることがあります。
反対に、ドライフード中心の犬は、食事だけでは水分が少ないため、飲み水からしっかり補う必要があります。
毎日きっちり計算する必要はありませんが、普段どのくらい飲んでいるかを知っておくと、異変に気づきやすくなります。
朝に水を入れた量と、夜に残った量をざっくり見るだけでも参考になります。

犬が水を飲まないときの対処法
元気や食欲があり、緊急性が低そうな場合は、自宅でできる工夫を試してみましょう。
ポイントは、無理やり飲ませるのではなく「自然に飲みたくなるきっかけ」を作ることです。
水を飲みやすい環境にする
まずは、水と器の環境を見直してみましょう。
・水をこまめに交換する
・器を洗ってぬめりを取る
・器の素材を変える
・水の温度を常温、ぬるま湯、少し冷たい水などで試す
・複数の場所に水を置く
・静かで落ち着ける場所に置く
・首や腰に負担がかからない高さにする
器の高さは意外と大切です。
首や腰、関節に痛みがある犬は、低い位置の器だと飲む姿勢がつらいことがあります。少し高さを出すだけで飲みやすくなる場合もあります。
食事から水分を取らせる
水皿から飲まない犬には、食事から水分を取らせる方法もあります。
・ドライフードをぬるま湯でふやかす
・ウェットフードを活用する
・スープごはんにする
・水分の多い野菜を少量取り入れる
・犬用ゼリーや水分補給おやつを使う
きゅうりなど水分の多い食材が合う犬もいますが、与えてよい食材か、量は多すぎないかを確認してからにしましょう。
我が家の愛犬も、若い頃に水を飲まなくて心配したことが何度かあります。
犬用スポーツドリンクや氷、ゼリー状のものを試したこともありますが、うちの子にはあまり好みではなかったようです。
その代わり、ささみの茹で汁やきゅうり、ウェットフードは取り入れやすく、水分補給の助けになりました。
犬によって好みが違うので、「これなら絶対飲む」と決めつけず、いくつか試してみるのがよいと思います。
水に風味づけする
水だけでは飲まない犬でも、少し香りがつくと興味を持つことがあります。
・ささみや鶏むね肉の茹で汁を少量混ぜる
・犬用スープを薄める
・ウェットフードのスープ部分を混ぜる
・チュールなど犬用の液体おやつを水で薄める
チュールなどの液体おやつは、水分補給のきっかけとして使いやすい方法のひとつです。
ただし、おやつだけで水分補給を済ませるのではなく、あくまで水を飲むきっかけ作りとして考えるのがおすすめです。
味付けをするときは、塩分や糖分、調味料が多いものは避けてください。
人間用のスープやだし、味噌汁、スポーツドリンクなどをそのまま与えるのは、犬の体に負担になることがあります。

犬が水を飲まないときにやってはいけないこと
水を飲まないと心配で、つい何かをしてあげたくなりますよね。
ですが、よかれと思った対処が犬の負担になることもあります。
次のような方法は避けましょう。
・人間用スポーツドリンクをそのまま与える
・味噌汁や濃いスープを水代わりにする
・牛乳をたくさん飲ませる
・無理やり大量の水を口に流し込む
・川や池の水を飲ませる
・体調が悪そうなのに受診を先延ばしにする
シリンジやスポイトで少量ずつ飲ませる方法が必要なケースもありますが、無理に流し込むとむせたり、誤嚥につながるおそれがあります。
特にぐったりしている犬や、飲み込む力が落ちている犬には危険なこともあるため、心配な場合は獣医師さんの指示を受けてください。
老犬が水を飲まないと余命が近いサイン?
老犬が水を飲まなくなると、もしかして命に関わる状態なのでは…と不安になる飼い主さんもいるかもしれません。
ただ、老犬が水を飲まないからといって、必ずしも余命が近いわけではありません。
年齢を重ねると、喉の渇きを感じにくくなったり、水飲み場まで行くのがおっくうになったり、首や腰の痛みで飲む姿勢がつらくなったりすることがあります。
ただし、老犬は脱水が進みやすく、体調の変化も急に出ることがあります。
水を飲まないだけでなく、ご飯も食べない、ぐったりしている、呼吸がいつもと違う、尿が出ない、意識がぼんやりしているといった様子がある場合は、早めに動物病院へ相談してください。
老犬の場合は特に、ベッドの近くに水を置く、器の高さを調整する、ささみの茹で汁やウェットフードで水分を補うなど、その子が楽に水分を取れる方法を考えてあげることが大切です。

水を飲みすぎる場合も注意しよう
犬の水分補給では、「飲まない」だけでなく「急にたくさん飲む」場合にも注意が必要です。
一般的に、体重1kgあたり90ml以上の水を飲んでいる場合は、多飲の目安とされることがあります。
もちろん暑い日や運動後は飲む量が増えることもありますが、急に飲水量が増えた、同時におしっこの量や回数も増えたという場合は、腎臓病、糖尿病、ホルモン異常などが関係していることもあります。
「飲まない」変化も「飲みすぎる」変化も、普段の量を知っているからこそ気づけます。
日頃から大まかでよいので、愛犬の飲み方やおしっこの様子を見ておくと安心です。
まとめ:犬が水を飲まないときは原因と様子を分けて考えよう
犬が水を飲まないときは、まず元気・食欲・おしっこ・嘔吐や下痢の有無を確認しましょう。
ぐったりしている、ご飯も食べない、尿が出ない、嘔吐や下痢がある、24時間以上ほとんど飲まないといった場合は、早めに動物病院へ相談することが大切です。
元気がある場合は、水をこまめに交換する、器や置き場所を変える、フードをふやかす、ウェットフードを使う、ささみの茹で汁やチュールなどで風味づけするなど、自宅でできる対処法もあります。
ただし、人間用のスポーツドリンクや味の濃いスープを与えたり、無理やり水を流し込んだりするのは避けましょう。
水分不足は脱水や泌尿器トラブルにつながることがあります。
普段の飲水量やおしっこの様子を知っておくことが、愛犬の小さな変化に気づくいちばんの助けになります。

参考文献・サイト
・愛犬が水を飲まない…危険なサインかも?獣医師が教える5つの原因と対策 – 相模原市中央区の「かやま動物病院」
https://www.kayama-ah.jp/16908645159356
・【獣医監修】犬が水を飲まない|どうなる?何時間で危険か・今すぐできる対処法と受診目安 – のこと。マルシェ
https://nocoto-marche.com/blogs/contents/inu-nomanai?srsltid=AfmBOoonZOt_JaRClBZi2hMMGxsTdBvoFJn7Wlw0AVYcJEf8rYB2CUIn
・犬が水を飲まない原因とは?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説 – ペット保険のPS保険
https://pshoken.co.jp/note_dog/dog_symptom/case039.html
・【愛犬が水を飲まない…】原因と自宅でできる対処法とは? – 湘南ルアナ動物病院
https://ruana-ah.com/blog/1461/
・犬や猫が水を飲まないとき〜与え方の工夫で飲水量を上げよう〜 – パピリーアニマルホスピタル
https://puppily-ah.com/salon_news/dog-cat-not-drinking-water/
・愛犬や愛猫が水を飲まない!?┃正しい水分補給と注意すべき病気 – 永原動物病院
https://www.nagahara-ah.com/column/dog-cat-hydration/
・犬の1日に必要な水の量とは?体重別の目安と飲ませ方の工夫をご紹介 – 犬との暮らし大百科
https://www.anicom-sompo.co.jp/inu/11816.html


